山崎光夫著『老いてますます楽し』・・貝原益軒の極意・・
貝原益軒にとくに興味があったわけではないが、『老いてますます楽し』という題に惹かれた。
貝原益軒は江戸時代はじめの頃の人で、85歳の長命であった。
「・・人を恨(うら)み 怒り、自らほこり、人をそしり、人の小さなる過(あやまち)をせめ、人の言(ことば)をとがめ、無礼(むらい)を怒る(いかる)」ような人は、器(うつわ)の小さな人である。
「・・他人との比較でしか自分が存在しないとしたら、それは悲しい生き物である・・」と。
どれもこれも耳に痛い。
300年経た今も心に響く言葉であり、心しておきたい。
これを書かれた著者の、益軒への思いも伝わってくる。
若い人にも おすすめしたい本。
【写真】『老いてますます楽し・・貝原益軒の極意・・』新潮選書 山崎光夫著 2008.2.20.発行 ¥1100E 新潮社刊