植松三十里・著 『 達成の人 』中央公論新社・刊
~二宮金次郎早春録~
またまた植松三十里さんの本。
とっても読みやすいのは、やさしい言葉遣いだから
平仮名と漢字のバランスが良い。
日本人なら誰でも知っていた二宮金次郎の一生を小説化。
何時の頃までか、二宮金次郎の石像がどこの小学校にもあった。
武家と、農村復興に命をささげた二宮家の長男。
赤貧から知恵と学問で、自分も含め百姓たちの生活を救った。
何時の時代にも平等の世界を築くのは難しいものだと感じた。
金次郎の苦難の様子や努力が、
あの時代の国民の心に受けたのでしょう。
【写真】 植松三十里・著 『 達成の人 』中央公論新社・刊 ~二宮金次郎早春録~
2009.12.20.初版発行 @1600e
犬山国際交流会主催 作家・随筆家 曾野綾子氏 講演会
こんなすご~い作家が小さなわが街に来て下さる・・!
図書館でチラシを見た時にはびっくりした。
チケット発売開始の日、わたしはすごーく並んでいるかと思って、いそいで行ったのに、あまり人も居ず、ちょっぴりがっかり。
「世界の中の日本」と題しての一時間半。
82歳の年齢なのに、ず~っと立ちっ放しで、背筋の張った姿。
美しいお方でした。
講演の内容は、これまで何冊も著書を読んでいるので、
知っている話と重なる話もあった。
世界各国を歩いて自分の眼で見て感じた話は、さすがに説得力があり、なるほどとうなづけることばかりでした。
久しぶりにロクロを引いた。
削りまでは ひまなので、大縣神社梅林まで梅を見に行く。
全国の有名な神社から奉納された、
300本もあるという紅白の梅、梅。
遠くから眺めただけでも今が見ごろ。
15、16日には梅まつりのイベントが多くある。
詩吟、梅華能、大正琴、お茶会など・・
東洋文化研究家 アレックス・カーさんの講演を聴いた。
氏は米国生まれだが、もう50年間も日本に住んでおられる。
日本の古典美術研究を深めるかたわら、
今は古民家を再生するための会社も経営されている。
今にも潰れそうな旧い民家が、きれいな住宅(町家)に再生される例をいくつもスライドで見せていただく。
古い家がモダンで使いやすそうで、個性的な家屋に変わる。
氏は外国人ながら日本の心・精神をすべて持ち合わせた人。
今年になってから植松三十里さんの本は3冊目。
気に入っている。
1964年東京オリンピックの200年前、
お江戸を沸かせた大イベント:
朝鮮からやってくる通信使にまつわる話。
通信使は将軍の就任を祝うためにやって来る。
そのことは知っていたが、
こんなににぎやかに迎えるものか・・
女性の歴史小説家:植松さん。
「唐人行列絵図」の出版公認をねがう家族愛の話しが あたたかい。
いつの時代にも母の愛が子どもを育てるのだなあ
【写真】植松三十里・著 『 唐人さんがやって来る 』 中央公論新社・刊
2013.7.24.発行 @1890e
今朝の新聞によれば
アラン・レネ監督が91歳で亡くなった。
フランスで生まれ世界中に人気があった、
ヌーヴェル・ヴァーグの名監督。
わたしは若いころ何本かこの人の映画を観た。
忘れられないのは広島でロケされた「二十四時間の情事」
(戦争と原爆という人間の行為を扱う・・)
この映画はわたしが二十歳のころの作品だったのだ。
その後何十年もずーっと忘れていた・・
新聞の追悼文によれば、90歳近くまで映画を撮り続け、
昨年はベルリン映画祭でアルフレ―レ・バウアー賞(革新的な映画部門)と獲られていたという。
友人が織物の展示即売に参加しているので、
楽しみに出かけた(富加町・究道館内・花久亀工房)
さをり織りの小物のほかにも染め物・押し絵などてんこもり。
手作り品はどれも よく出来ている・・
わたしは 赤紫色のマフラーをいただいた。
帰り道、何年ぶりかでギャラリーカフェ「やひろ」に寄る。
ここでは「京都職人の竹細工展」をやっていた。
プロの職人さんによる伝統技術の工芸作品で、
繊細でていねいな作品などは何十万円もする。
・・・ よい目の保養になった。
【写真群】岐阜県・”富加町郷土資料館「つちびな展」と町内ギャラリー応援企画「いなか舎」てくてくめぐり”から。
主催:あぜみち仲間 http://azemiti.web.fc2.com/ ・富加町住民提案型協働事業
これまで11年間もの長い間、
毎年「木曽川学シンポジウム」が開かれていた。
隣り町が事務局で、
主催している木曽川学研究協議会が解散するという。
今回でもって終了となるシンポジウム。
木曽川学セミナーの講師陣(8名)が次つぎとミニ講演された。
統一テーマは「木曽川の水害 ~むかしと今~ 」
(わたしにとっては むつかしい講義もあり、眠気も襲ってきた)
きょう一番心に残った話は・・
明治維新後招聘されて来日した、
オランダ人土木技師のヨハネス・デ・レーケ。
「・・水害を止めるには、治水工事の前に治山が重要である」
デ・レーケのことは、何年か前の木曽川学セミナーの講座で、
いろんな先生から聞いていた・・
” 山と川はつながっている ”
最近 日本での大雨被害をみていると、
デ・レーケの話しは真実だなあ と思った。
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