各務原シティカレッジ特別講演会に参加した。
講師は 評論家、水の文化研究所理事長・富山和子氏。
先生は、
「水、緑の問題をはじめ、国土の資源や環境の問題をおおきな視野からとらえる。
文化と環境を守るためには、農業、林業、漁業を大切にしなければならない」、
と強調される。
「小学校の学習指導要領から、“林業”を削除したままにしている」と、怒っておられる。
※「農業、林業、漁業」とあったものを、昭和52(1977)年に、文部省は「農業、(削除)、水産業」と書き換えた。
米を作るのに、水と緑と土(土壌)に手をかけて 持ちこたえてきたのが、日本列島だ。
水と田んぼを毎年生かすため、森林を手入れし用水路を守ってきた。
狭い日本の国土の中で 弥生稲作の時代から2000年もの間、同じ場所で生きていかれる文化。
その知恵と労働の塊が水田であり、日本列島の民の力だった。
「今は手を抜いている。今後どうなるでしょうか」と言われる。
「生き生きとして村の人が森林を守っていくような生活に、社会にならないと、水で戦争が起こる時代が来ますよ。」そして「文明が無くなりますよ」と警告された。
70代半ばのお年である。
2時間近くも 立ったまま講演される。
理想を失わない人は 老いないのかしら・・。
【写真中】富山和子「日本の米カレンダー」2009年版表紙(部分)@1300E 水の文化研究所発行より。
【写真下】富山和子著『日本の風景を読む』
2005.10.31.初版。NTT出版発行。@1600E
カラー写真満載。資源と環境と安全と食糧自給が よくわかる本。
会場で富山和子先生にサインをしてもらった。