晩春のころ 岐阜の友人が、フジコ・ヘミングのピアノコンサートに行ってきた、と そのサインを見せてくれた。
日本人の母と スェーデン人の父を両親に ベルリンで生まれた女性。
長いロングコートを着て歩いている写真を見れば、それほど関心の無い人でも、すぐに彼女とわかるほど有名な姿。
いままでこの本を読むまでは、パリに住むピアニストと聞けば、華やかなイメージしかなかった・・。
この本を読んではじめて、彼女はある時期に耳が聞こえなくなるというアクシデントや、貧乏でお金がなく砂糖水だけで飢えをしのいだなどの不幸せがあったことを知った。
こうした人生を過ごしたことが、強く人の心を打つ演奏になる。
パリへは行ったことがないが、いつかは行ってみたいと夢見る国。
近いうちにパリへ出かける予定の人は、ぜひこの本を読んでいかれると参考になる。
【写真】フジコ・ヘミング著『パリ音楽散歩』朝日新聞出版。
2008.7.30.刊。@1500E