有名な「時代屋の女房」で
87回直木賞を受賞した作家のエッセイ。
ぜいたくな食道楽の本と言うより、
人生68年間の食の歴史を懐かしみながら、
現代の食生活について書かれたもの。
炊き立ての白いご飯に 生卵をかけ、
いわしの焼いたのと 味噌汁に漬け物は、
今でも おいしい食事だと思う。
こういう作者と同時代を生きてきたので、
「そうそう、わたしも同じ」と言ってしまう。
「私カレー病です」(カレーを昼食に何ヶ月も続けて食べている)を読み、男性でもこういう人がいるのか、と少し驚いた。
わたしもどちらかと言えば、この著者に近い「カレー食事」をしている。
でも、わたしは週に三日間までかな。
現代という時代でも、
著者はやはり「ほんまもん」を味わって、食べたいという。