平成15年に「元首相細川護煕 パリで個展」という記事を見た。
陶芸仲間は やっかみ半分で、すごいネ、やっぱり元総理大臣・・とか、「熊本の殿様だから」と言ってたものだ。
その後、『不東庵日常』(細川護煕著2004年小学館刊)や『やきものを楽しむ』(2004年小学館刊)を読んだりして、少しづつ見方が変わってきた。
パラミタミュージアムで今回の企画展で、作品にふれ、「すごい人だなあ」と実感。
特に「信楽水指」、「唐津織部茶碗」、カンバスに漆で描いたというに「さくらんぼ」の絵は、この二、三日 頭の中でぐるぐる回っている・・。
「茶陶に惹かれるのは、土と炎という、太古以来存在する原初的なものと素心で向き合うときに、そこに日本的な精神の投影ともいえるものを感じ取るからかもしれない」と書いてある。
なんと深い 高貴な精神を持ったお方なのだろう。
やはり 殿様なのだ。
※『細川護煕のやきもの』 2004年2月小学館発行。
小学館ウィークリーブック 週刊「やきものを楽しむ」別冊第4号。
(全30巻+別冊4巻)