湯川博士(ゆかわひろし)著~介護笑説~『 山姥は、夜走る 』 朝日文庫
雑誌「クロワッサン」に紹介されていた。
著者は文筆業のかたわら、趣味で落語の出前公演もされている。
還暦過ぎた息子(著者)が、90歳の母を介護する記録である。
介護は精神的にも肉体的にもしんどいものだが、著者は笑いと工夫で乗り切っておられる。
わたしは3年ほど前まで経験してきたのでよくわかる。
著者は上手に肩の力を抜きながら、客観的に観ておられる。
わたしは介護がもう終わったので、気楽に読めた。
老人の話し相手が うまくできれば、介護の半分はできたと言ってもよい。
普通の人たちは、身内だと思うので遠慮のない言葉が出てしまう。
著者は話術がうまく(笑い)、落語が介護にも役立っているようだ。
読み始めて止められないので、電車の中でも 読んでいて、笑いをこらえるのに苦労した。
本来は暗い話しだが、それほどに おもしろい。
介護中の方、ぜひ一読を おすすめする。
ラクになるヒントが いっぱい。
【写真】湯川博士著 ~介護笑説~『 山姥は、夜走る 』 朝日文庫 2010.4.30.第1刷発行。朝日新聞出版・刊 @580e