この本は孫娘が語る漱石と鏡子夫妻の物語。
漱石の本は「それから」「吾輩は猫である」「三四郎」くらいが覚えている。
明治村へ行くと漱石の家をのぞいてくる。
明治中期のごくありふれた平屋の家だが、
何故か見ていると落ち着く・・
この本を読んでいたら、明治村に在る漱石の家は、
森鴎外が住んでいたことがある借家(貸家)だと判明。
広さは39坪ばかりの家。
この家で漱石は「吾輩は猫である」を書いた。
モデルの猫はノラ公。
奥さんの鏡子さんは 図々しい猫を追い出したり、
物差しでピシャリとひっぱたいたりとイジめていた。
が、ある日あんま師が
「奥様 この猫は爪の先まで黒いから福猫です」と言った。
それ以来この猫は好待遇であった。
この猫のおかげで「吾輩は猫である」がベストセラーに・・
という理由か・・?
ほかにもエピソードが多くあり、
おもしろく読める一冊。
【写真】 半藤末利子・著 『 漱石の長襦袢 』 文芸春秋・刊
2009.9.15.第1刷発行 @1429e
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