この女流作家の作品は好きで、よく読む。
芥川賞をはじめいくつもの文学賞を受賞されている。
『屋根屋』は新聞で予告を知り、出版される前から期待していた。
この作品は自由に夢を見られるという屋根屋さんと主婦との、
童話のような話し。
現実の世界と 合わせ鏡のように描かれる夢の世界を楽しめる。
面白くてひきこまれるように読んでいく。
が、ふと現実の日常が描かれると、平凡なひとりの主婦。
このギャップが、この作家の描きたいことだったのか。
わたしはこのような変わった発想ができる人がうらやましい。
これが小説が書けるということなのか。
もうひとつ 屋根屋が話す九州弁が よい。
真夏の午後、この本を読んでいると
あ~っという間に時間が過ぎた。
【写真】 村田喜代子・著 『 屋根屋 』 講談社・刊
2014.4.17.第1刷発行 @1600e