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幸田真音(こうだまいん)著
『 この日のために 』(上)(下)
~池田勇人・東京五輪への軌跡~
雑誌の読書紹介で知った。
物語りの主役は、戦後社会をけん引していった経済という魔物である。
人物として、日本水泳連盟の田畑政治水泳指導者と、東京五輪開催までの戦後政治経済の中心のひとりとなった池田勇人総理大臣が描かれている。
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わたしは、池田勇人氏が総理になられてから一年後の昭和36年大学二年生のとき、なぜか友人の母上の関係で総理私邸に遊びに行っている。
信濃町の家は大きく、玄関口の脇には記者団用のトイレがいくつも並んでいた。
紅茶とメロン、ビスケットのお茶をいただきながら、学校の話しをしてきた。
満枝夫人はわたしたちの先輩卒業生だった。
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本書からも、池田総理が言ったとされる発言「貧乏人は麦を食え」の本当の意味も知った。
1964年オリンピックの東京招致への闘いがこのようにしてなされてきたのか、あらためて驚いた。
多くの参考文献、資料を通して、本書が書かれている。
作者の偉大さにも 脱帽。
池田勇人という文字を見ると必ず満枝夫人が思い浮かぶ。
【写真・右】幸田真音(こうだまいん)著 角川書店・刊
『 この日のために 』(上)~池田勇人・東京五輪への軌跡~2016.4.20.初版発行 @1600e
【写真・左】幸田真音(こうだまいん)著 角川書店・刊
『 この日のために 』(下)~池田勇人・東京五輪への軌跡~2016.4.30.初版発行 @1600e
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