福井貞子・著 『 木綿再生・・ものと人間の文化史 147 ・・』
法政大学出版局・刊
本書を読み出したとき(BLOG 11月7日)、佐々絣(さっさかすり)に出会い、驚きから さらに『木綿再生』を続けて読む愉しみが増えた。
著者が結婚し、並々ならぬ苦労をし、通信教育で教師の資格を取ったこと。また、大姑に絣を織る手ほどきを受けながら、伝統のある木綿を守ってきた、という人生遍歴は、読んでいて感動した。
自分より十年の年の開きのある女性。
重労働、男尊女卑のまだ残る時代、このように家族もろとも衆目にさらされるのは、よほど勇気の要ったことと思う。
日本伝統工芸展、その他 数々の賞に入選されている。
その間には きびしい修行と多くの涙が流されていた。
本書は著者の自伝であり、本書こそ「ものと人間の文化史」にふさわしい一冊。
今また 世の中「絣」に興味を持つ人が多くいる。
わたしも2年ほど前、母の着物から 藍と白の織りに惹かれ、ブラウスを作ってもらった。
(母の着物から作ってもらった ブラウス)
【写真】福井貞子・著 『 木綿再生・・ものと人間の文化史 147 ・・』法政大学出版局・刊。2009.2.18.初版第1刷発行。@2700e
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