1908年生まれの著者:沢村貞子さんは、女優さんであり、エッセイスト。 もう知る人も 少なくなったかしら。
本書は、1981年に暮らしの手帖社から「私の台所」として出版されている。 わたしはこれも読んでいると思うが・・・。
今回のは、昨年リニューアルして講談社から出版されたもの。
内容は、日常生活に関するエッセイ。
読みやすく、簡単な言葉でつづられている。内容は 手厳しい。
いそがしい女優さんでも手抜きせず、頭と体を使っての生活は、きびしい現代の生活でも、全然古びてないエッセイ。
わたし達の年代の方なら、沢村貞子と聞けば、加藤大助、長門裕之、津川雅彦とセットになって、頭に浮かんでくる人も 多いだろう。
縞模様の和服が ぴったり よく似合う女性(ひと)。
【写真】 沢村 貞子・著 『 私の台所 』 講談社・刊
2010.6.28.第1刷発行。@1800e(初出:1981.11.単行本。暮らしの手帳社・刊)
岐阜県多治見市にある「ギャルリ百草(ももくさ)」に行って来た。
ずいぶん前、ここにオープンしたとき、二度 行ったことがある。
今度 友人を案内することになった。
あいまいでは 行かれないので、
出かけたついでにと、(少し遠回りだったが)下見に。
行ったり戻ったりしたら、新しい道ができていて、行き易い。
わたしが行ったころは(10年以上も前)山道をたどって、こ~んなところでも商売になるのか、とびっくりした。
陶芸作家と衣服作家のご夫妻で営まれている。
今や あらゆる婦人雑誌や月刊誌に 紹介される 人気のギャラリーである。
【写真上】雪のちらつく日。休業日だった。外観。
【写真中・下】紹介記事が載る「月刊カーサ ブルータス」vol.122
2009年11月から始まった日本経済新聞の朝刊の小説。
辻原 登・著「 韃靼(だったん)の馬 」が まもなく終わる。
わたしは これを読むのを楽しみに、毎朝起きている。
李氏朝鮮の日本使節団としての「朝鮮通信使」を軸として、
日本から朝鮮半島、モンゴル、中央アジアへと舞台が展開していく。
江戸時代の中期、ひとりの対馬藩士(主人公)の、「一身二生」(ひとつの体で 二つの生を生きる)の生き方に、ひやひやしながらも スリルがあって、おもしろかった。
【写真】 日本経済新聞連載「 韃靼の馬 」
「臨時休稿中」の 札が降ろせない・・。
”胃腸風邪”。
冬休み明けから、一人、また一人と、
孫たちが 替わりばんこに 学校を休んだ。
そして 今度は わたしが・・。
きょうも”臨時休稿”させて もらおう。
【写真】 お隣りのミカン畑。若木が 寒そう。
この冬 3度目の雪景色。
ひと晩で 13cm。
夕方から 急に身体が 辛くなる。
”胃腸風邪”?かな。
きょうは、わがままして、
臨時休稿に させてもらおう・・・。
NHKTV「日曜美術館」は「薩摩焼と 400年生きて」。
15代沈寿官氏(沈寿官窯)がインタヴューに応えておられた。
沈寿官は、16世紀末豊臣秀吉の第2次朝鮮出兵の折り、島津義弘に連れてこられた陶工によって始められた、という薩摩焼の窯元。
その後 沈家は、襲名され400年続いているという。
日本のみならず海外にまで「サツマウェア」の名を作りあげ、名品の数々を残してきた。
15代目、一番守るべきは”伝統と自由”と語られる。
いまから10年以上前に(まだ 当主は14代の頃)、
鹿児島出身の友に案内され、沈寿官の窯のある美山(旧 苗代川)を訪れたことがある。
その折りに買った器と栞を 取り出してみた。
なかなか遠くて気軽に行くことはできないので、もったいなくて一度も使用したことはない。
きょうの日曜美術館を見ながら、陶器は使い込んだほうがよい ので、大切にしながら、家で使ってみようと思った。
【写真】 むかし薩摩で 買い求めた沈寿官窯「盃」。黒釉酒注・盃。
平成23年1月15日中部経済新聞の「手しごと探訪」。
きょうのお目当ては「加賀指ぬき」・・と紹介記事があった。
「加賀指ぬき」。
加賀友禅の針子さんが 生地を傷めないようにと、
端切れと残り糸で作った、と伝えられる裁縫道具。
一年半前のこと、
知人から この加賀の指ぬきを作られる方を紹介された。
それまで「加賀指ぬき」のことは まったく知りませんでした。
ジグザグに絹糸を渡しながら、表面が埋まるまで かがって作る。
わたしは この繊細で緻密な模様の美しさに、びっくりした。
その時「体験しますか?」と言われたが、
わたしには とうていできないので、あきらめた。
その後、加賀の指ぬきは、その方のブログで拝見している。
いつも きれいな色と、さまざまな模様の変化に驚き、
目の保養をさせてもらっている。
また、日本の伝統美のひとつに出会い、気付くことができた。
ひよこさん ありがとう。
【写真】 いずれも中部経済新聞2011.1.15.号から
わたしがこの本を読もうと思ったのは、著者・林 真理子氏のエッセイを読んだことがないので、一冊ぐらいは読みたかったからです。
実際に読んでみると、わたしが思ったように、著者の性格が よくわかりました。
一度、何年か前 講演と言うより公開対談を 目の前で聞いたことがあり(だれとの対談だったか忘れたが)、ずいぶん強い女性という印象を持ってました。
本書からは、強い女性の描写が多く出てきて、おもしろかった。
著者は、言いたいことを歯に衣を着せて物を言う女性ではないようで、それが反って読み手には小気味よい。
林 真理子女史は、どんどん「いい女」になられました。
【写真】 林 真理子・著 『 強運な女になる 』 中央公論新社・刊
1997.5.7.初版発行。@1300e
わたしの嫁入り道具のひとつに、裁縫箱。
40年以上も前は「嫁入り 何点セット」として買ったのか。
裁縫箱、茶箪笥など いくつか同じ桐の木で造った道具がある。
今までは簡単なプラスチックの函に、針、糸、ハサミなど入れて、使っていた。
先日、「そろそろ ていねいな日常を過ごそうか」と思い、
中をきれいに整理した。
から拭きをして 磨いたら、いとおしくなった。
高校生の孫が「これ 嫁入り道具なの?」
「いいねえ、いつか 私にちょうだい!」と言った。
その頃には 骨董品になるでしょう。
岐阜市に出かけた。 駅の近くで一時間ほど過ごした後で、
昨夜のNHKニュースで、梅林公園のロウバイ(蝋梅)が見ごろと、映していたので 寄ってみた。
子どもがまだ小さい頃 行ったことがある。
あれから30年ぶりか。
梅林公園は あと一カ月半後の 梅の満開のころは、花見客で賑わっているだろうが、きょうは 人もまばら。
黄色いロウバイは、朝の光の中で よい香りで咲いていた。
大きなロウバイの木が一株と、あちこちに2~3株あった。
ロウバイは切り花にして、花びんに挿して置けば、長くもつ。
冬の冷たい空気に 似合う花。
(岐阜市梅林南町「岐阜市梅林公園」にて)