わたしの町の在住外国人支援「みんなの日曜塾」で、陶芸を習いたいという希望があがった。
ブラジルやペルーからのお母さん対象に、今まで料理、折り紙、押し絵などをやってきている。
陶芸は初めての人が多いので、ポリスチレンフォーム(緩衝材の再利用)を型にして、”角皿”を作ってもらう。
別のコーナーでスペイン語の勉強会を終えた子どもたちも、「やりたーい!」と土を捏ねだした。
子どもたちは日本の学校に通っているので、日本語はみんなできる。
お母さんたちは長い(10年くらい)人はできるが、充分できない人にも子どもたちが通訳してくれるから、こちらも とても助かる。
木曽川学セミナー第8回は、谷沢明先生(愛知淑徳大学現代社会学部教授)。
木曽川上流域の話で、タイトルは「フィールドワーク探る 暮らしの風景」。
伊勢湾に流れ出るまで277kmの木曽川。
その「源流の里」:木祖村(長野県)。
1180世帯、人口3346人の小さな村。
木曽川を通して中下流域の他の都市と姉妹都市になってがんばっている様子を話された。
わたしは 昨年も谷沢先生から聞いた「坂折棚田」の話に魅せられて、
あれから坂折棚田(恵那市)を 二度も訪れた。
今回も、木祖村の美しい山を訪れてみたいものだと思った。
多治見にあるカフェ&ギャラリー・・・・・。
カフェの二階には著名な陶芸家の抹茶茶わんが展示されていた。
いつもは一階で喫茶室のお店だが、期間限定で二階のギャラリー内でも抹茶が飲めるようになっていた。
赤い毛氈の上に、夏用の簡単な「お盆手前」の道具がしつらえてあった。
現代風の抹茶入れが とても可愛くて印象的でした。
女主人も 笑顔のきれいな 感じのよい女性(ひと)。
“土と炎の国際交流・・”
「国際陶磁器フェスティバル美濃‘08」が、
多治見市のセラミックパークMINOで、8月1日~9月30日の会期で開かれている。
“国際陶磁器展美濃”では、陶磁器デザイン部門、陶芸部門の入賞・入選作品200点くらいををたっぷり見て回った。
一番印象に残ったのは神奈川県の佐藤百合子さんの作品・・・
・・・作品名「ぼくたちはひとりぼっち」。
・・・ひとは人ごみの中に居る時、突然強い孤独感に襲われる。
・・・多様な社会問題を内包する人間を、何百匹もの羊たちで表現した 風変わりな作品。
陶器でこのような形式での表現方法に感心した。
本当にすごい。
こういう人を芸術家と呼ぶのかなぁ。
すぐれた作品を見ていると、意欲がでて 心も弾む。
【写真】第8回国際陶磁器展美濃「入賞入選作品目録」
妻籠宿、馬籠宿からの帰路、
中津川の町を通り抜ける頃、
真っ青な空の中に いわし雲が出ていて、
あまりの美しさに 車を停めて写真を撮った。
きょうも暑かったが、
空にはもう秋の気配が・・・。
大切な一日の終わりが近づいてきた。
《 いわし雲 おおいなる瀬を さかのぼる 》 飯田蛇笏
《 いわし雲 いづこの森も 祭りにて 》 水原秋櫻子
山ぶどうの繊維で編んだカゴ(手提げ)は おしゃれな女性の間で人気がある。
(4~5万円くらいするので なかなか買えない)
木曾谷の入り口・馬籠宿の「木曾馬籠脇本陣資料館」で、
「山ぶどうの脛衣(はばき)」の布地と写真説明が展示されていた。
「脛衣は作業のとき脛(すね)を保護するために着けるもので布製がふつうであるが、これは山ぶどうの繊維で丹念に仕上げられている。」
「重圧されたくらしのなかにあっても、美を楽しむ山男たちの心意気を知る民具」。
いつの時代にも、美しいものにこだわる人がいて びっくり。
妻籠宿を出て 馬籠宿へ。
京から江戸へ下る際、中山道・木曾11宿では最初の宿場。
こちらには到着が午後遅くになり、観光客も少なくなっていた。
わりときつい坂道がつづく。
時代が変わり、何よりも、暮らしが車社会になって、町並みも変わりたがっているみたい。
昔は石段、石畳みちだった気がしたが、今は段差をならして御影石の新しい石畳敷きの坂道に変わっている。
町並みのなかに、店先がいまふうの巻上げシャッターの閉まったところがあったりして、
ちょっとがっかりした。
中津川市山口(馬籠宿)の歴史・景観と、ここの地この家の人たちの暮らし。
後世に伝えたいこと・・、いまを便利に暮らしたいこと・・、
町並みという貴重な財産の伝承が どうまとまるのか、むつかしい・・と思った。
中津川、信州方面へ行くとき、もうひとつの楽しみは 木曾谷で手づくりの工芸品を見ること。
南木曾町妻籠宿から R256国道を昼神温泉方面に進むと、
<木地師(きじし)の里>があり、伝統工芸士の方もおられる。
そのうちの一軒:ヤマイチさんを訪れた。
南木曽ろくろ細工・伝統工芸士小椋一一さんの手造りの味わいがずらりと並ぶ、工場・展示・販売のお店。
以前から欲しいと思っていた、“木ならではの ぬくもりの品”に出会えて良かった。
きょうのお気に入りは、ろくろ細工の急須と、拭き漆のランチョンマット(平角盆)。
10年ぶりに妻籠宿と馬籠宿で遊んできた。
妻籠宿は 以前よりも店も充実し、
町並みを守るための原則を作り、成功していて、
観光客が多く賑やかであった。
“妻籠の人たちは町並みを守るために家や土地を「売らない・貸さない・壊さない」という3原則を作り”、”ここで生活しながら、貴重な財産を後世に伝えておられる”(妻籠宿案内図しおり記述)。
江戸と京を結ぶ中山道。
数時間 江戸時代の町並みを歩き、
きびしくも、旧きよき時代を想いながら 楽しかった。