山本一力・著『いかだ満月』 2008年 角川春樹事務所・刊。
人の生き方も面白かったが、この本に描かれた時代(1832年ごろ)の、今の時代に生きているのが見られ、ひとつひとつ覚えられた。
峰の杉は 木がこわい(硬い)。
中腹の杉は 木も手ごろ。
谷の杉は 木がやわらかい。
目利きのできる者は、このように杉の育った場所によって、材を選ぶ。
山の高きに育った杉は、さえぎるものの無い陽光をいっぱいに浴びている。
いわば、野放図に育ったので、枝も好き放題に伸びている。
柱や板にしたとき、枝は節になる。
節になると柾目を汚す。曲がりを生じたりもする。
人間も杉も、苦労知らずに育つのはよくない、ということでしょうか・・。
また、適材適所という熟語がある。
木も人も 充分に能力を発揮できるように、ということか。
この本を 読みながら思った。
【写真】山本一力・著『いかだ満月』 角川春樹事務所・刊。 2008.9.8.第一刷発行。@1600E。
同窓会に出席した。
大きな私立学校なので、地区同窓会とか、本部総会がひらかれる。
きょうのは同じ地域からの 同年代出身者のミニ同窓会の集まり。
毎年「もみじ」会と名付けられて、45回目。
きょうは、先日行なわれた天皇陛下の園遊会に招かれた友もいた。
その時の話しで盛り上がった。
その折りに何を着て行ったか、 料理はどうだったか、 妃殿下方々はきれいだったか・・とか。
興味津々で楽しかった。
60代半ばも過ぎ、ここに出席できる人は健康な人。
年々 欠けていく人がいるかと思うと・・・・。
中学、高校、毎日電車通学した思い出を語り合ってなつかしく、
年甲斐も無く はしゃいだ数時間でした。
山本一力・著いかだ満月 (角川時代小説倶楽部) 2008年 角川春樹事務所・刊。
山本一力氏のものは新聞連載のエッセイしか知らなかった。
テレビのトーク番組でみた時に好感が持てたので、
ぜひ小説を読んでみたいと思っていた。
『いかだ満月』は、江戸のどろぼうとして名高い鼠小僧次郎吉の、相棒であった材木問屋の大商いの話である。
人情があり、学問は無いが知恵のある、ごく普通の人たちを描かれている。
わたしの実家も材木屋であった。
あのように時代の差はあれ、父は材木を買い付けに行ったのかと、なつかしく思い出しながら読んだ。
恋愛小説もいいが、
時代小説長編を読むのも、心がおだやかでよい。
【写真】山本一力・著いかだ満月 (角川時代小説倶楽部)角川春樹事務所・刊 2008.9.8.第一刷発行。@1600E。
夫の知人に、犬山市吹奏楽団のベテラン団員がいる。
第17回定期演奏会に招待されたので 聴きに行く。
会場の犬山市民文化会館は、わが家から歩いてもいける。
ことしは犬山少年少女合唱団(賛助出演)も加わり、
子どもたちの清らかな歌声と、吹奏楽演奏で、魅力的なコンサートでした。
ルパン3世、崖の上のポニョ、涙そうそう、花など、なじみの曲も多く演奏され、美しい音色を堪能させてもらった。
・・・・・・・・・「布あそび糸あそび展。」
今回の手づくり展は、季節柄 織物が多かった。
どれもこれも美しく、欲しいものがいっぱい。
真っ先に買ったのは、さおり織りのマフラー。
ピンク、白、グリーン、少し黄色の色も混じってカラフルだ。
今の時季にピッタリ。
とてもあたたかくて、寒いときに重宝。
もうひとつは、15cm四角の うさぎの文様の敷物4点。
「四季のうさぎ」。
春は うさぎが ひなたぼっこ。
夏は 蚊取り線香を焚いて お昼寝。
秋は 月見するうさぎ。
冬は お正月の うさぎ。
白い鶴首の花器の下に敷いたら 似合うかなぁ。
「布あそび糸あそび展」が11/7(金)~11/12(水)まで、“洋風家庭料理・キャセロール”(各務原市)で開かれている。
織物、裂き織、古布作品(バッグ、服など)、アクリルたわし・・。
どの作品もあたたかみがあり、よく出来ている。
わたしの陶器も、手作り作品として、仲間に入れてもらった。
訪れるお客さまも、キャセロールのおいしい食事をいただき、手作りの作品を楽しみ、満足して帰られる。
「おしゃれをして、「お出かけして、「おいしいものを食べる。」
三つの「お」が揃って、女性にとって本当によい時代になったなあと、ながめている。
柿は晩秋を代表する果物。
今年は10年ぶりの大豊作だとか。
あちこちから おすそわけをもらって、
おいしくいただいている。
芭蕉の句に、
「里ふりて 柿ノ木もたぬ家もなし」
わが家も 数年前まではあったが、
足元の菜園を助けるため 切り除いてしまった。
農家の軒先に渋柿が吊るしてある風景が 好きだ。
知人に織り物や染め物をやる人がいる。
わたしの作った掛け花用の花器を見て、
「自分の作った掛け軸に合わせたらどうか」という話しがあった。
出来上がったのが三点。
1.麻布を染めて細く短冊風に、狭いところでも使用できるもの。
2.古い帯を加工して作ったもの。
3.ろうけつ染めの布から作ったもの。
それぞれに 花器の色を合わせて、掛け軸が出来上がった。
「これもコラボレーションかしら」と、作者の知人と一緒に喜んでいる。
恵那へ行くと、横井照子ひなげし美術館へ行く。
この美術館は、最近よく訪れる坂折棚田に使用されていた石積みを取り寄せ、建物は上宝村と清見町から百年近い板倉を移築して造られたもの。
この地の景色に溶け込んでいる。
春から夏に訪れれば、真っ赤なひなげしが見られる、と聞いた。
この11月は、「横井照子リトグラフ展~四季のうた~」が開催中。(会期 ~11月30日)
わたしは横井照子氏の、カラフルな、生き生きとした作品も好きだ。
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もうひとつの楽しみは、ひなげし美術館に飾られている「花器」。
係りの人に尋ねると、ここの花器は「近藤精宏氏」の作品が多いとか。
今回 訪れたときは、粉引きの白い花器が飾られていた。
流れるような線が美しく、陶然と見入る・・。
友人の実家近くの墓参りについて行く。
恵那インターからすぐ近くなので、ついでに御岳山ろく:付知峡まで行く。
まだ、紅葉が真っ盛りというわけにはいかなかったが、
恵那山はじめ ところどころ色づき始めていた。
恵那、付知の里山の風景は美しく、見とれていると、
つい「うさぎ追いし かの山 ・・・」と口ずさむ。
付知峡の不動滝は、森林浴百選の美しい緑と、名水五十選というさすがにきれいな水に、心地よいひとときでした。
【写真上】「道の駅・付知」裏木曾花街道センターと、付知の里山。
【写真下】付知峡に架かるつり橋から見た不動滝附近。