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永六輔・著 『 大晩年 』 中央公論新社・刊
80歳を過ぎ、パーキンソン病と前立腺がんである著者。
親しい人たちを見送って、死ぬのが怖くなったとか。
それでも著者は今も瑞々しい脳で、笑わせてくださる。
本書も大笑いしながら、一日で読み終わった。
伝統工芸の品物は 100年前と同じ素材で、
100年前と同じ技法で、100年前と同じものを作る。
これが伝統工芸なのだ。
最近は100年と言う単位がだめになった、という。
この言葉を読んで、考え込んだ・・
そう言えば、
身の回りのモノは修理もできず買い替えてしまう。
使い込んで美しくなるもの、使い込んで丈夫になるものが
わたしの身近なものでも少なくなってしまった。
【写真】永六輔・著 『 大晩年 』 中央評論社・刊
~ 老いも病いも笑い飛ばす! ~
2014.4.25.初版発行 @1300e
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藤工芸の日。
近くの公園で、
先生が あけびのつるを採ってきてくださった。
きょうは陽射しもあたたかく お庭で
つづら藤と あけびのつるで かごを編む。
直径33㎝の かごが出来た。
ここに鉢植えの春の花を入れて 玄関に飾ろう。
春の花は どんな花にしようか。
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作文教室の日。
今月のテーマは「みどり」
わたしは「みどり」に ずいぶん悩んだ。
みどり みどり色・・ みどりは活力ある命の色にたとえられる。
・・ 生命に関する話にしようか。
・・ 緑に花言葉は「永遠」だから永遠をテーマにするか、など
朝市に出かけたら、
ほうれん草があまりにも美しいみどり色であった。
朝市をテーマに「みどり色」のエッセイを書いた。
教室で、会員の方々の文を聞いた。
「みどり」がテーマ。
これほど、皆さんの色々なみどりにまつわる話に感心。
ここに集まる人の個性。
また個性の光る文章に、すごいなあ。尊敬もした。
終了後は食事会。
しゃぶしゃぶ食べながら先生を中心に文章作りの楽しさ、むつかしさをおしゃべりした。
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「マエストロ!」
この言葉を 知らなかった。
ある政治家のブログで、この映画を今やっていることを知り、
観てきた。
財政難から解散した交響楽団が、
西田敏行が名演する指揮者によって、
再び見事な演奏をするという・・
ストーリーはきれいごとすぎて、整っていて、
迫力に欠け つまらなかった。
きのうまで藤原ていさん、咲子さんの本を読み、
悲惨な戦争のことをずーっと考えていたから、
なおさら弱弱しいストーリーに思えた。
主人公の松坂桃李さん演ずる男性も、
生活の厳しさが感じられず・・・・
最後の演奏に臨む西田敏行の指揮者ぶりは似合ってました。
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著者は、有名な新田次郎と藤原ていの娘である。
同じ著者の『 母への詫び状 』は何年か前に読んだ。
お母さんである藤原ていさんの講演を、何十年も前に聴いた。
・・・
北朝鮮国境の鴨緑江を渡り、
三人の子を連れて三十八度線を越え、
死の恐怖に怯え、裸足で日本に帰国した体験だった。
こうして立って話をするのも、足の裏に痛みがある・・・と。
それでも藤原ていさんは一時間半 立っておられた。
家族からチャキと呼ばれていた娘さんのこの一冊は、
内容も濃く、二日間で読み終えた。
藤原てい著『 流れる星は生きている 』の中で
「三十八度線をどんな思いで、子どもを守ろうとしたが・・」
この言葉は咲子さんにしか理解できないでしょうか。
【写真】 藤原咲子・著『 チャキの償い 』
~ 新田次郎、藤原ていの娘に生まれて ~
山と渓谷社・刊 2015.1.5.初版第一刷発行 @1600e
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土曜日はJAの駐車場で朝市が立つ。
久しぶりに行ってみた。
知人の夫妻の店は出ていなかった。
もともと農家ではなく、
冬場は商品が少なくて休むと言っていたのを思い出した。
わたしのお目当ては 豆腐屋と野菜類。
大きな白菜が100円、ほうれん草も100円。
ほうれん草は葉っぱの色が濃くて、
根元が赤紫色に映えてなんともうつくしい。
自然の恵みの色合いにしばし見とれた。
冬の朝、寒い。
出展者も買いもの客も中高年だが
にぎやかで元気なパワーがみなぎってますよ。
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暮らしの手帖社編集部『 すてきな あなたに ~よりぬき集~ 』
雑誌「暮らしの手帖」は 母が愛読していたから
いつも実家にあり、旧いのを貰ってきた。
その中の連載「すてきなあなたに」も愛読。
最近、
『 すてきなあなたに よりぬき集 』が出版されたのを知りました。
どの話も 日常の ほんのちょっとした気遣いで、
あたたかい生活を過ごせる と気付かせる文。
わたしは この中の文で気に入ったものから書き写している。
・・毎日 わたしのそばに居る本。
【本の説明】 著者:暮らしの手帖社 編集部
『 すてきな あなたに ~よりぬき集~ 』
2012.5.28.初版第一刷発行 @1200e
暮らしの手帖社・刊
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わが家族は キムチが好きな人と 嫌いな人がいる。
嫌いな人が外食などで一緒に食べない日で、
しかも隣りに住む娘の家族も在宅する土、日には
キムチ鍋を囲む。
中身は豚肉、アサリ、白菜、水菜、ネギ、豆腐、きのこ類、
大根とニンジン(ピーラーでうすく切ったもの)など。
何年か前から キムチ鍋のマイブームがある。
わたしが以前、韓国人の友人から教えてもらったことだが、
韓国風では辛すぎるので、
コチュジャンは あまり入れないで、和風にする。
食べ終わったら最後の締めは、
冷やごはんとトマトとチーズを入れて、リゾットにする。
これで韓国からイタリアに変身する。
料理研究家の脇 雅世さんは、
ブイヤベースにもトマトを入れるとおいしい
と、書かれている。
トマトは いい味を出しますねえ。
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ことしはじめての作文教室。
クルマで40分くらいの道のりだが、
空いていたので早く着く。
わたしの作品は、明治村に在る「坐漁荘」の修理後、
学芸員の案内で見学をした感想をエッセイにした。
「何度も何度も いやになるほど声を出して読んでください。
このように推敲すれば、自分の欠点も探せます」
と、先生は話される。
毎回この講座で学ぶことができてしあわせ。
少しでも成長したい。
<前回の提出作文が添削されてきました>
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藤工芸
今年 初のけいこ日。
高さ30㎝、横25㎝の四角いカゴを編んでいる。
仲間から「何にするカゴか?」と聞かれるので、
「ゴミを入れる」と答える。
「わあ!! もったいない」
「きれいなゴミしか入れないでね」とか。
・・では、新聞とか雑誌の読みかけを入れようかな。
ちょっぴり 編み方が複雑!
間違って編んであるところがあったり、拡がってしまったり、
ほどいてやり直したりで苦労している。
編み方は幾通りもあるので、興味は尽きない。
ふとテレビ番組でみる”和風総本家”が思い浮かんだ。
日本の工芸文化は奥が深い。
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