本箱の奥から 色あせた小冊子が何冊も出てきた。
葉書きよりも小振りな 数十ページのポケット版。
「商工経営シリーズ」全12集。大阪商工会議所・発行。
第1集は「社員のしおり」~職場のエチケット~
昭和34年3月初版発行。
すっかり日焼けしたみたいだし、留め金は赤錆びている。
第2集「事業の運勢 独り判断」~経営分析と損益分岐点~
第3集「売上代金回収虎の巻」~得意先検定法~
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第11集「事務改善の急所」など。
昭和34年といえば 伊勢湾台風の年でもあるが、
日本の経済は製鉄、造船、重電機など重工業化へまっしぐら。
臨海工業用地、太平洋工業ベルト地帯ともてはやされた。
15歳、18歳は金の卵の異名のはしりで、
家庭のしつけ、学校の社会生活教育訓練の足らないところは、
企業が新人教育、職務知識教育、技能教育訓練を1~2年間も費やした。
50年 半世紀前。
独身寮と新入社員教育訓練は、「ヒト、モノ、カネの欠かせない経営資源」の柱として、重要な経営戦略だった時代。