数年前の早春に、篤志家から「四季桜」の苗木 何十本かを 提供いただいた。さっそく地域の仲間総出で、五条川と半の木川の堤防の、ソメイヨシノのサクラ並木の空いたところに植樹した。
夏草に押しつぶされる若木の下草刈りをして、見守って来た。
自分が担当した場所は、山土のせいかシダ(ウラジロ)が群生。
真夏はクズの蔓に巻きつかれる。
がんばってことしもささやかに 花をつけた。
一重で五弁の花びら:四季桜(冬桜)。
矢作川上流の小原村(いまは豊田市)の四季桜が有名(愛知県指定・天然記念物・樹齢100年もの)。
当地の興禅寺には、揖斐川上流の根尾、谷汲の薄墨桜の里から寄進された「十月桜」(八重)もある。
「四季桜」 「十月桜」。いずれも花芽の三分の一が晩秋に咲き、三分の二が春に咲く。
どちらも 「花」を愛で、「モミジ(紅葉)」を楽しむ里人に、二度もご奉公する働き者。
はじめは白くて やがて薄紅色に色づく可憐さが たまらない。