アーカイブ: 2009年11月07日

一挙手入魂

パーマリンク 2009/11/07 16:43:43 著者: モリゾー
カテゴリ: 畑仕事はカルチャー

 四代目 江戸屋猫八さんが襲名披露される。

 この人のことばで 好きなことばがある。
 「母親の澄んだ目は、産まれてくる子供にとっては貴重な宝である」。
 そして、
 「人間を信じる真っ直ぐな眼差しが、真っ直ぐな人間を育てる」。

 弟子入りして修行を始めてから、師匠からはマニュアルめいた手ほどきを受けたわけではない。

 大工の棟梁が、手元、足元、背中を見て、所作とワザを盗むようにして覚えろ、というのに通ずる。

 木に語りかけ、木の声を聞き、施主様、お客さまの暮らしと人生に沿うようにだけを考えろ。そして、より高いところを描いて 精進を重ねる。

 一瞬一瞬の感動を大事にし、心身の奥深く刻み込んでいただけるこだま(木霊)が聞こえるまで入魂して、ワザ(芸)に打ちこむ。


 文字通り「一心不乱」の所作・所為にこそ、自分の全てが現われる。
 そのとき、澄んだ、真っ直ぐな眼差しで、入魂できるか、だ。

 一流を極めていく人は「珠玉のようなことば」がポロリと語られるし、一挙手入魂の緊張感が(僭越だが)心地よい。

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地域HP犬山羽黒「ブログ塾」塾生記。晴耕雨読に暮らす。 野良仕事こそ、cultivate耕やす文化(culture)という。

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