アーカイブ: 2009年10月02日

「三年日記」(2) (農業は経験産業)

パーマリンク 2009/10/02 00:30:58 著者: モリゾー
カテゴリ: 畑仕事はカルチャー

 とうの昔、今は亡き親父さんは「三年日記」を愛用していた。

 
 工場機械仕事や役所仕事でもあるまいから、
 野良仕事、百姓仕事は前年同月同時刻に、
 同じ手順で同じ仕事をやるわけがないじゃないか、とは思っていた。


 自分が畑仕事のマネごとをやるようになって かれこれ10年。

 「農業、畑仕事は経験産業だ」「自然には逆らえない」
 「蒔かぬ種は 芽が出ない」
 「畑仕事は草取り(雑草取り除き)に始まり草取りに終わる」
 「作物は亭主の足音の数だけ よく育つ」
 などなどが、ボツボツわかってきた。

 作物の作付けに合わせて、水やり、草取り、施肥をして、
 できるだけ手間暇少なく、あいしいものをたくさん収穫する。
 そんなことばかりに 気を取られてきた。

 

 「三年日記」を10冊以上も書き留め、読み返していた親父。
 ”カレンダーに合わせて、畑仕事をしていたわけではないようだ。”  

 実は「その年、その月の自然に合わせて、
 作付け、種まき、手入れ、施肥をやっていた!」
 つまり、
 田んぼ、畑の、その年の気候、気象、おしめり具合などに添わせて、
 ことしの自分の農事暦を描いて、畑仕事をやっていたのだ!

 「50年も米作りをしてきても、たった50回しかやっていない。」
 「以前の経験と 同じに進んだということは、一度もない。」
 「米作りの名人には、なかなかなれるものでは無い。」

 してみると、3000年も水田稲作農耕民族の日本の米作りは、
 世界に冠する稲作文化(カルチャー)文明国だ。

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地域HP犬山羽黒「ブログ塾」塾生記。晴耕雨読に暮らす。 野良仕事こそ、cultivate耕やす文化(culture)という。

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