アーカイブ: 2010年10月21日

コウノトリ復活 -2-  (COP10 in NAGOYA)  (745)

パーマリンク 2010/10/21 00:35:48 著者: hatake メール
カテゴリ: 畑仕事はカルチャー

 名古屋で開かれている「国連生きもの会議 COP10」。
 メデイアの特集で「コウノトリ復活にかける活動」を紹介していた。

 兵庫県豊岡市は、コウノトリの飛来地として、列島最後の生息地。
 近年激減し、絶滅危惧種に指定する。

 そもそも、絶滅危惧種の復活・復原は、
 ソロバン勘定が合わない、利益が出ないキレイごと、の声も。
 「環境と経済の両立は、相反するもの」ではないか、とも。

     *****

 豊岡市のコウノトリ保護区域の米作りでは、
 「“無農薬米”のブランド化販売で、高品質・高価格を実現。

 コウノトリ生息地を軸に、エコツーリズムの中心地とし、
 関連施設の建設、整備などで約80億円の経済効果が。

 コウノトリ生息地が知れ渡り、観光客・リピーターで、
 観光関連の経済効果も 約10億円規模に。
 
 豊岡市の経済規模は、不況続きの他所とはちがって、
 プラス1.4%の拡大をしてきているという。

 つまり「環境と経済の両立!」と、
 メデイアは 成功事例として、紹介する。(NHK-TVから引用)

    *****

 さて、反論するつもりは無い。 異論は言わない。 

 だが、なにか物足らない・・。
 そう、実証例が少ない。 検証期間が短い。
 普遍性・敷衍可能性が見えない。

 原因となった、近現代50年間の、日本の農政の検証が無い。
 2000年以上も続いている、この国の水稲農業:食糧確保が、
 この後の子々孫々への美田を残し繋ぐ理念・民族の戦略に、
 合致するかどうかを、示していてくれないから、だろう。

 環境と経済の両立を、ここ半世紀のソロバン勘定に照らして、是々非々するだけでなく、この国の民と、この地球上の人類の、持続的「食の確保」「自然資源・生物資源の持続可能な方法で利用すること」に照らして、是々非々してもらいたかった。

 そこにこそ、COP10開催国の国民の叡智の、高揚がある。

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地域HP犬山羽黒「ブログ塾」塾生記。晴耕雨読に暮らす。 野良仕事こそ、cultivate耕やす文化(culture)という。

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