誘われて、市政(?)懇談会なる会合に、顔を出した。
集まったのは、3つの町内会の面々。
首長さんがひとり(!)で 登場。
「地元の皆さんの、生の声を聞かせてください・・。」
どうも アピールしたかったのは、2つらしい。
(1)広域ゴミ処理場を、更に 新たに造る話。
里山も奥地に在る採石場の、採掘済み平場の一角を賃借して、
現有施設能力の3倍規模の、広域ゴミ処理場を造る話。
広域ゴミ処理受託事業で、
医療福祉・教育の財源確保をするのか、
市民税が安くなるのか、と期待したが、
「隣りの市町が困っているから、市域の60%が山林のわが市が、場所を提供してあげるのだ」と。
そこは、日本最大級の溜め池:入鹿池の水源涵養林区域。
町内の水田稲作の、流域近隣市町の農業用水の 水源の里山。
「田んぼの水を供給しているから、ゴミを持ってきてください」ということ か。
この半世紀、採石場からの大型ダンプカーの通過車輌の怖さに、
生活道路を占拠させられ、通学通勤路を奪われ続けた沿線住民の苦しみは、
行政の机上プランには 書き込まれていないらしい。
大型ダンプカーの隊列に、大小のゴミ収集パッカー車隊列を加えるのが、
市役所から遠くの、山間集落の「まちおこし」なのか。
民の苦しみ、忍耐の生活は、天守の殿様・城下町の町方衆には、
おわかりいただけないらしい・・。
(2)市民体育館を更新・移転させてくる話。
高度成長期に美田をつぶして誘致し、用済みとなった工場跡地(米どころの田んぼのど真ん中)へ市民体育館を更新・移転させる話。
半世紀前、この町内の農家が、
「これからは企業誘致だ。働き場を連れてくる」と、
米作りの田んぼを提供させられた4ha。
そんな事情には、いま時の 首長さんは 気付いて居られない・・。
半世紀後、地元からの被雇用者は、ついぞ聞かない。
なんだかんだと、やってきたこと、やっていこうとすることのお話しがつづく。
人口縮少、税収減少、小学校統廃合、・・の世紀に、
ゴミ処理能力が倍増する、新規の施設が、
本格的な大規模な単体の体育館の新設が、
(しかも歩いては 、どこからも不便な田んぼの ど真ん中に)
「なぜ 要るのか?」が、語られない。
経過経緯と施設開発行政手続きの話しより、
このまちの50年、100年の計に、どんな志し・ビジョン・戦略から、
なぜ そんなプランが出てくるのか、を知りたかったなあ。