アーカイブ: 2010年10月31日

「桔木(はねぎ)」のワザ。柱無しの縁側。  (755)

パーマリンク 2010/10/31 07:15:31 著者: hatake メール
カテゴリ: 畑仕事はカルチャー

 加賀百万石・金沢城主12代前田斎廣(なりなが)の隠居所として、文政5年(1822)に造営された「竹沢御殿」。

 敷地4000坪。その庭園は兼六園と命名された。
 竹沢御殿は、その後縮小させながらも巽御殿となり、
 こんにちの「成巽閣」となる。

 この成巽閣。建築の面でも、おどろきがあった。

 社寺仏閣の宮大工と同じく、御殿造営にも大工(建築)のワザの粋・頂点を極める、匠の技法が随所に施されている。

 成巽閣では、庭園に面した廊下・縁(縁側)は、
 20㍍も柱無しで、広縁の庇(ひさし)を、当然に屋根を支えている。

 「桔木(はねぎ)」と呼ばれる隠し垂木を、2㍍間隔に、何本も庇の裏に仕込む。
 長さ10㍍の松材の垂木を、軒先から~縁から3㍍の内廊下の柱と梁を支点として、あと7㍍を、屋根の小屋組みの中で保持する。

 梃子の原理で、3㍍もの 柱無し庇を支える。
 部屋の中から広い視野で、庭園を眺め、愉しむことができる”ワザ”。


 この”ワザ”を 目の当たりにして、正に 絶句・・。
 

2010年10月
 << < 現在> >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

地域HP犬山羽黒「ブログ塾」塾生記。晴耕雨読に暮らす。 野良仕事こそ、cultivate耕やす文化(culture)という。

最近の記事

検索

XMLフィード

16ブログ     blog soft