« 電気自動車FVの世紀へ (746) | コウノトリ復活-1- (COP10 in NAGOYA) (744) » |
名古屋で開かれている「国連生きもの会議 COP10」。
メデイアの特集で「コウノトリ復活にかける活動」を紹介していた。
兵庫県豊岡市は、コウノトリの飛来地として、列島最後の生息地。
近年激減し、絶滅危惧種に指定する。
そもそも、絶滅危惧種の復活・復原は、
ソロバン勘定が合わない、利益が出ないキレイごと、の声も。
「環境と経済の両立は、相反するもの」ではないか、とも。
*****
豊岡市のコウノトリ保護区域の米作りでは、
「“無農薬米”のブランド化販売で、高品質・高価格を実現。
コウノトリ生息地を軸に、エコツーリズムの中心地とし、
関連施設の建設、整備などで約80億円の経済効果が。
コウノトリ生息地が知れ渡り、観光客・リピーターで、
観光関連の経済効果も 約10億円規模に。
豊岡市の経済規模は、不況続きの他所とはちがって、
プラス1.4%の拡大をしてきているという。
つまり「環境と経済の両立!」と、
メデイアは 成功事例として、紹介する。(NHK-TVから引用)
*****
さて、反論するつもりは無い。 異論は言わない。
だが、なにか物足らない・・。
そう、実証例が少ない。 検証期間が短い。
普遍性・敷衍可能性が見えない。
原因となった、近現代50年間の、日本の農政の検証が無い。
2000年以上も続いている、この国の水稲農業:食糧確保が、
この後の子々孫々への美田を残し繋ぐ理念・民族の戦略に、
合致するかどうかを、示していてくれないから、だろう。
環境と経済の両立を、ここ半世紀のソロバン勘定に照らして、是々非々するだけでなく、この国の民と、この地球上の人類の、持続的「食の確保」「自然資源・生物資源の持続可能な方法で利用すること」に照らして、是々非々してもらいたかった。
そこにこそ、COP10開催国の国民の叡智の、高揚がある。
トラックバックURL(右クリックでURLのコピーをしてください)