FIFAは「決勝戦審判団」を、イングランドとわが日本の審判団に付託する。
その前哨として、FIFAは準決勝戦担当を、指名する。
【5】7月6日 オランダ 3-2 ウルグアイ戦
主審はイルマトフ主審(ウズベキスタン)で、西村雄一さんが第4審判員、相楽亨さんが控え副審。
そしてついには、決勝戦にもFIFAは、西村、相楽のお二人を審判団に加えて指名するまでに、日本のサッカー水準を評価している。
【6】7月11日 スペイン 1-0 オランダ戦
スペインにとっては、西村雄一国際主審は、1次リーグ緒戦の対スイス戦を0-1で落としたあとの、ホンジュラス戦の主審を仕切った審判員。
オランダにとっては、準々決勝の2-1対ブラジル戦の主審であり、準決勝の3-2対ウルグアイ戦の第4審判であったのが、西村雄一国際主審。
両チームの選手たちも、西村雄一第4審判に対しても、意見はアピールするが、そのジェスチュアー、アイコンタクトからは、尊厳と強い信頼を寄せていることが、随所に見られて(日本の!)誇りを感じ、うれしい限り。
決勝戦は0-0で延長戦に。次第にエキサイトプレーが多くなり、ファウルが両チームあわせて47もあり、イエローカードが14枚出された乱戦となる。
ハワード主審は今大会3試合担当するもレッドカードもPKも出させないほどの名主審である。この決勝戦でもイエローカード2枚で退場者を出したが、最後までラフプレーをさせない進行をすすめた。
西村第4審判も、ベンチから飛び出そうとする控え選手を抑えたり、熱くなる監督をなだめたり、選手交代をスムーズに促したりと大忙し。
イアフォーンでのハワード主審とのコミュニケーションをとりながら、「私の目は、ハワード主審のもうひとつの目になる」の覚悟どおり、大役を果たした。
表彰式で、黄金のカップ授与に先立ち、5人の審判団に記念メダルが授与された。
W杯優勝国、準優勝国選手団とともに、日本の審判団員が顕彰された快挙!
【写真上】FIFAワールドカップ第19回南ア大会 全64試合成績表
【写真中】7月11日決勝戦。第4審判をつとめる西村雄一審判員
【写真下】7月11日表彰式。記念メダルの授与を受ける西村雄一審判員(右端)