アーカイブ: 2013年2月20日

2月16日 祝福を受けた不安

パーマリンク 2013/02/20 11:10:50 著者: y-ishida2 メール

「未来と地球の救い方」というシンポジュームに参加。地球環境、エコロジー、エネルギー、資源などの問題について研究者、実践家、市民運動の皆さんの学習会。
私はここ2週間ほど没頭して読んだ本がある。アメリカの環境活動家ポール・ホーケンの「祝福を受けた不安だ」。100年後の人類に残したい希望のメッセージとして全米でベストセラーになった環境バイブル也。
一言でいうと、人体が細菌でおかされた時、それを跳ね返す抵抗力が生存の本能として備わっているように、地球が破壊されようとしている今、地球全体の市民運動が立ち上がりつつある、というものだ。
「今現在地球に何が起こっているかについて科学が述べていることを見て悲観的にならないなら、あなたのデーターは間違っている。一方、名もなき運動に身を投じている人々に会って、それで楽観的にならないなら、あなたにはハートがない。」と、著者は言う。
この本のタイトルの意味は、地球の環境が破壊されていく不安は克服され、人類の英知が祝福されるだろうという意味に私は受け取った。
今日会場に来ていた人たちは、この「祝福を受けた不安」の世界に生きる人たちだ。

2月10日 ESDフォーラム

パーマリンク 2013/02/20 11:07:06 著者: y-ishida2 メール

中部大学でESDフォーラム開催。
「ESD」とは国連大学やユネスコのプログラムで、「持続可能な社会発展のための教育」という意味。エコロジー(生態系)をテーマにした地球規模の運動と考えていい。
2014年、名古屋市でESDの国際会議開催が決まっている。私は、この国際会議を仕組むため、中部大学の客員教授になった。具体的には、下呂にある南飛騨国際保養地構想と犬山城下町の2テーマに取り組んでみたいと思っている。
今日のフォーラムは愛知・岐阜・三重の三県から木曽三川上・中・下流の関係者30団体ほどが集まり、それぞれの活動状況を発表しあった。私は、犬山城下町再生を語った。
観光客の増大という経済的な指標ではなく、城下町に住み続ける住民のことを第一に考えるまちづくりこそ進めたい。「近き者喜び、遠き者来たる」論語の一節である。

2月7日 日展をみる

パーマリンク 2013/02/20 10:57:38 著者: y-ishida2 メール

日展鑑賞。若いころ秘書を務めた江崎代議士は美術品鑑賞が趣味だった。画家や彫刻家との交流もあったし、骨董屋へも同行したことがしばしばあった。で、私も議員となってから美術館へ行くことは趣味の一つとなり、毎年の日展は行くが、作品数と来場者が多すぎで正直静かに観賞できない。ざーと見て、私の好きな書の部門に時間を割くことにしている。書は好きだ。犬山祭保存会の会長をしていた時、祭りの幟旗をお習字の師である菅原智芳さんに書いてもらった。大きな幟旗が春風にはためき白地に黒々とした「犬山祭」の字が生きたように踊るさまを見た時から私は書の美しさに魅せられた。美術館の額に収まった書は、どんなに豪快なものでも、春風に舞い躍動したあの時の書に比べると死んでいる。
話はそれるが、今年の直木賞受賞作、安部龍太郎の「等伯」を読んだ。犬山にある国宝茶室「如庵」の書院で「四愛図襖」を見て長谷川等伯を知り、国立美術館で「山林図屏風」に接し、震えた。小説「等伯」を読んで今更ながら思ったが、美術品にも作家にも時代背景というものはおのずと出る。等伯は、信長、秀吉、家康の政治的激動を掻い潜り絵を描いた。文字どおり、生き死を懸けて創作に打ち込んだ。
日展という、言ってみればセレモニーみたいなところで打たれるような感動は望むべきではないかもしれないが、美術館全体に漂う作品群から、何となく不安定ではあるが、切迫した危機はない時代背景のようなものを感じ取った。

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