秋に入り 鎮守の森の秋祭りが近づいた。
ことしもそろそろ始めるか・・と、ムラの男衆が寄り合った。
秋の大祭。 御神楽の奉納の準備会。
御神楽屋形の足回りは 大丈夫か、パンクしてないか、と話題になる。
新調したリヤカーに 御神楽屋形を載せ付けたのは、伊勢湾台風の前だった。
あれから半世紀にもなる。
それまで屋形は 堅木の車輪の接地面に鋼鉄を巻き付けた、大八車風の屋形屋台だった。
鉄輪は今も 御神楽庫に。 どっしりとした存在感。
ゴムタイヤのリヤカー屋台になって、御神楽奉納の道行きは静かになった。
太鼓、締め太鼓の打ち手は、揺れも小さくなって 助かっている。