アーカイブ: 2009年3月22日

詩聖・杜甫と「春望」

パーマリンク 2009/03/22 16:21:07 著者: モリゾー
カテゴリ: 畑仕事はカルチャー

 国破山河在 城春草木深
 感時花濺涙 恨別鳥驚心

 烽火連三月 家書抵萬全
 白頭掻更短 渾欲不勝簪

 杜甫がこの詩を詠んだのは、四十六歳の時。
 杜甫は当時、安禄山の乱の奇遇に出逢い、長安の都で囚われの身であった。
 ある日、許しを得て近くの丘にのぼった杜甫が目にしたものは、
 戦乱続きで変わり果てた都の姿であり、それとは対照的に再生の春を迎えて、緑生い茂るみずみずしい山河の在りようであった。
 この眺めに、こみあげる万感の想いを託したのが、後世に残る五言律詩「春望」。
 以来千二百余年、その興趣と余韻で、多くの人々に感銘を与え続けてきた名漢詩。

 国破れて 山河在り
 城春にして 草木深し
 時に感じては 花にも涙を注ぎ
 別れを恨みては 鳥にも心を驚かす

 烽火(のろし) 三月(さんげつ)に連なり
 家書 万全に抵(あた)る
 白頭 掻けば更に短く
 渾(すべ)て 簪(しん)に勝(た)えざらんと欲す

【写真・出典】東京銀座・美術通販「トップアート」の掛け軸・新聞全面広告より。2009.3.16.日本経済新聞。

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