NHKテレビの長寿番組「その時 歴史が動いた」が最終回で幕を閉じた。
2000年の初回「天下の分け目、天王山の戦い」から、9年間。
本能寺の変で、「この国の流れ」が、限られた権力者族の世のためより
「知恵と力のある者が人(民)の世をつくる流れ」に、潮目を変えた戦いだった、
と言い切った切れ味で、根強く支持された番組。
秀吉の世は、秀吉の個人的な暮らし振りや人情で語るのではない、と言った。
太閤の検地で、課税台帳と耕作地面積割賦課(米の作況に左右されない安定した徴税制度の確立)。
刀狩り令で、農民兵の百姓を田んぼの村へ帰し、職業軍人(家人、侍)をつくる兵農分離。
朝鮮出兵(文禄の役、慶長の役)は、城持ち大名の財力消耗と論功褒賞の領地獲り狙いと、中央集権・地方服従狙いではなかろうかと解き明かして見せた。
「その時 歴史が動いた」は、団塊世代の歴史に学ぶ潮流に乗って、高い視聴率をとり続けた。
その団塊世代が表舞台から退場がつづいて、番組も「長らくご覧いただきありがとうございました」と幕を降ろした。
4月から登場する新番組「歴史秘話 ヒストリア」に 期待するとしよう・・。
【写真・出典】いずれもNHKテレビから。