昨年末、中部大学の客員教授になった。大学内にある中部高等学術研究所の研究員というポジションだ。この研究所は国連大学の窓口にもなっているので、私としては、下呂の薬草園や、犬山の城下町を国連大学のユネスコ構想と結びつけられないかと考えている。
それはさておき、きょう中部大学内で能楽鑑賞会が開かれた。文学部の企画であるが、観世流能楽師久田勘鴎さんの解説付きで知的好奇心を満喫し、鑑賞後学食にて300円のラーメンで食欲も満たした。きょうの私の経験は、誰でも希望すれば可能である。若い時は仕事が忙しく、大学へなどなかなか出入りする余裕がないかも知れないが、定年過ぎて時間に余裕ができた人には、ぜひ大学を楽しく利用することを勧める。大学には市民向けにいろいろな企画が用意されている。
われわれは生きるために学び、かつ学ぶために生きるのだ。
正月休みも終わり、日本列島全体が仕事に向かって始動。
最も新鮮さを感じるのは何と言っても国政であろう。私は年末の予算編成時に選挙するなんてばかげていると思ったが、選挙の結果あれだけの人心一新と新年が重なるのは、ある意味画期的に新鮮であり、ドラマを夢見る。
今国政は、完璧なまでの安定感を感じる。ただし、今がピークで、次なる不安定への一歩が始まる。古今東西、政治というのは安定と不安定との織りなす綾だと思う。1点が繋ることによってリングが完成した瞬間、別の1点が弾け、次なるリング形成の運動が始まる。その1点の繋る瞬間が選挙である。3年半前、民主党が政権をとったとき、瞬間的に国政は安定した。が、その直後から民主党による政治の混乱と不安定が始まった。
決して不安定を望む者ではないが、それは歴史の真理である。