里山の、生き物や風景を撮っている写真家の今森光彦さん。
琵琶湖を望む里山・田園風景の中にアトリエを構え、
自然と人の関わり合いを追い続け、世に問い続ける。
たくさんの著作、写真集、発表作品がある。
この本もその一冊。
あれこれと講釈を垂れることなく、
ただ ただ とっくりと眺めつづける。
やわらかい 人肌を感じてしまう 文。
「 季節は、ゆっくりとめぐってゆきます。
四季の風景が、こんなに美しいのは、
きっと、人と一緒に
たくさんの生き物が暮らしているからに違いありません。
ぼくは、そんな田んぼや雑木林が、
いつまでも残ってほしいと願っています。
生き物とのつながりを身近に感じることができる里山。
それは、
一番大切にすべき、自然からのおくりものだと思います。 」
(本文39pより)