インスタント「カップラーメン」の出現は、人類に対する、
「日本の新しい文化の創造」となった。
このことばが、頭から離れない。
「浮世絵」「仏像彫刻」「漆塗りjapan」「からくり」・・・
いずれも、日本の巧みさ、その中に取り込まれた匠の技。
「カップラーメン」は保存食であるばかりか、
輸送受け渡しの「容器」要らず、「食器」要らず、
食後の「食器洗い」要らずを実現した先駆者である。
光も影もある。
食器は食後洗って使いまわす食器の文化を、捨てない文化を育んできた。
カップラーメンの容器は「使い捨てる文化」の先駆者にもなった。
食器は割れるもの、割らないように使いまわす文化を育み、
カップラーメンの食器は「割れない文化」で、作り手と使い手の気遣う文化を薄めた。
カップラーメンは、麺をフォークで食べる文化、1回限りの「割り箸文化」をも助長した。
立ち食い、歩き食いの生活スタイルを促し、食育から是非も論ぜられるが、一方では極寒地向き、アウトドアレジャー、夜食など、利便さも重宝される。
「日本の食」:「カップラーメン」は いまや世界のすみずみまで行きわたり、「コーク飲料」に並んで「世界の食」になっている。