彼岸の資源大国、食糧大国のアメリカ大統領は、
“80年来の経済体制破たん危機”と捉えて、
金融・証券、自動車の国家資本介入で、飛行姿勢を制御する。
此岸の資源小国、食糧小国、工業貿易立国の宰相は、
“100年に一度の経済危機”を回避してみせると言い、
定額給付金、高速道路1000円乗り放題、年長組幼児の育児手当で、生活扶助するから、国民は「消費を増やして経済を立て直そう」と。
わが国は「失われた10年の経済不況を克服してきたから」大丈夫だ、とのご宣託。
この国の100年くらい前といえば、海外から資源を得ることで、
農業国から工業国へ、工業製品貿易立国を目指していた。
何を根拠に“100年に一度の経済危機”というのだろうか?
114年前(1894)日清戦争、104年前(1904)日露戦争のころのこと?
天変地変でいうならば、117年前(1891)濃尾大地震、85年前(1923)関東大震災。115年前(1893)から10年余も続いた大寒波・大干ばつと疫病・米不足・米騒動以来と言うのだろうか?
76年前(1932)満州事変、71年前(1937)日中戦争からの耐乏経済、68年前(1945)ポツダム宣言受諾・無条件降伏と その後10年間・焦土からの敗戦後復興期。
これよりも「経済危機」だと言うのだろうか。
宰相殿は 何処の国のことを言っているのだろうか?
近ごろ、わが宰相殿は、口角泡を飛ばして、
“100年に一度の経済危機を”と言わなくなった。
定額給付金で口膏薬をしたつもりだろうか・・。
新しい50年先、100年先への国家安定の設計図を描けているというのだろうか。