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志学館大学内にある「伊達コミニュケーション研究所」での活動がスタートした。
私は今後この研究所の所長になって日本の伝統的祭の研究をしようと考えている。まだ具体的ではないが、当面今秋11月をめどに「日本の祭シンポジューム」を開催する。そのためにまず中部圏の足元を固めなければいけない。今日は愛知・岐阜・三重の祭関係者30人位に集まってもらった。
予め次のような4点の質問を通知しておいた。
1 あなたは何のために祭をやっていますか
2 あなたのやっている祭の現在抱える問題点を述べてください
3 当研究所に臨むことを教えてください
4 今秋全国規模のシンポジュームを開催したいと思っていますが、ご意見をください
活発な意見交換があった。
祭の実施者たちは概ね、子供の頃から祭の中で育ち、大人となり何気なく祭担当の役をやるようになった、しかし祭りを通して、地域社会に貢献したいと発言した。
困っていることも共通している。人手不足、資金が足りない。文句は言うが協力しない住民が増えた。等々。祭のお囃子がうるさいと言う住民がいるという意見もでたが、そんな人は引越していってもらえと冗談交じりのヤジが飛んだ。
最後に清須の日吉神社宮司三輪さんが、いい総括をしてくれた。戦後日本人は故郷を捨てて都会へ集中したこと、核家族化し共同体の形が崩れたこと、欧米文明の根底にあるキリスト教は個人主義、日本古来のライフスタイルは共同体であり、祭りを取り巻く環境が大きく変化したという。
祭りの研究者は、民俗学、民族学、社会学、宗教学、歴史学などの分野に大勢いる。が、祭りを実施している人たちがこう言った話し合いをすることはない。
祭の研究とは、日本人は何か、日本という国はどういう国かを探し求める巡礼の旅である。