« 4月21日 久田見祭 | 4月16日 国の予算 » |
ミャンマーの政治家アウンサンスーチーが日本を訪れている。テレビでインタビューを観た。合計15年間自宅軟禁され、自由の身を拘束されていたが、今日語った彼女の言葉は、静かで、落ち着きがあり、強く、感動した。
自宅軟禁中、彼女は読書とラジオで世界の友とつながり、考え、不自由はなかったと言う。毎日忙しそうに駆け回り、政策論や理屈などに血道をあげている多くの政治家たちが、何だか軽いものに思えてきた。
一番大切なことは、希望を持ち続けることだとも言った。彼女から自由を奪った軍事政権に対しても批判せず、あれは、自分の父親が作ったものであり、一種情愛を抱いているような表現すらあった。
私は、彼女の語りを聞きながら、南アフリカのネルソンマンデラを思い出していた。マンデラも、17年間投獄の憂き目に遭いながら、投獄した白人を憎まずといった。そして、この2人に共通するものは、徹底的に自分の自由を奪われ絶望の淵に立たされても、希望を失くさなかったということだ。インドのガンジーもそういう人物であったかもしれない。徹底した逆境に立たされた時こそ、思いや意志は反作用で硬く固まるのか。
世の中には、偉大な人生と人物がいる。小説の世界ではなくて、現実に生きている人物が存在する。