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平成25年度予算案が衆議院を通過した。予算に関しては、衆議院が参議院に優先するため、5月15日にこの予算は成立する。
92.6兆の予算。問題は年々膨張し続けていることだ。私は自治体の予算を12回編成したことがあるが、200億余の予算ですら、細かいところはなかなか目が届かない。家計や自分の会社の財務だったら、真剣に配慮するが、所詮自分の金ではないし、切迫感のない抽象的な使い方になる。
私は親の家業の経営経験が多少あるが、売り上げ、銀行借り入れ、売掛金の回収など毎日真剣にならざるを得ない。気を抜いたらそれこそボクシングのように一瞬にしてダウン、倒産が待っている。
予算案を一瞥して率直に言うと、ある意味、国民に迎合する予算ではないのか。国と地方の借金合計は1000兆円に近づき、GDPの200パーセントに当る。こんな時、誰も痛みを伴わない予算を編成することがいいのかということだ。
国家予算の編成には、実に膨大な人たちがかかわる。全ての中央省庁、政党、議員、それに連携し全国自治体の全公務員、議員。国家予算を作るという作業は、私には想像を絶するイメージが膨らむ。一般会計以外の特別会計だとか独立行政法人なんかを入れたらほとんど全貌を把握できる人はいないのではないか。だから、一般の人が予算の細部を理解することはほとんどできない。
問題は、予算案を作る際全ての公務員は、熱心に仕事をしたい人物ほど予算を膨らますという構図だ。財務省だけは予算を削る役割を果たすが、あとは全員、仕事=予算増という方程式になっている。その方程式に対し、予算を絞るという仕事をするのは議員しかいない。その役割の議員が、これまた、仕事=予算を伸ばすという感覚が、歯止めのない借金体質を生んでいる。