« 3月31日 ましたむら寄稿 | 3月11日 震災の日 » |
宗教家・思想家・哲学者の肩書を持つ中沢新一さんと懇談。
まず、何故会いに行ったかから始める。かねてから日本の伝統的な祭に強い関心を持っていた。愛知県議会議員の時、「犬山祭保存会」の会長に推された。犬山市長選挙の時、敬愛する先輩から市内の神社を全部参拝してみなさいと言われ、実行した。などから大きな示唆を与えられ、日本人と祭について深く考えるようになった。そして、柳田国男の「日本の祭」を読み、日本人の信仰心と祭りの関係を知った。多少民俗学の勉強をし、犬山祭保存会会長の実践あるいは犬山市長の公務を通して、日本の祭に関する思考と見識を深めた。結果、数年前から、この不透明な時代の局面を打開する一つの切り口として、祭の伝承を復活しなければいけないという使命感のようなものを感ずるに至った。
そういう話をたまたま谷岡郁子参議院議員に話したところ、彼女が学長を務める至學館大学で祭に関する研究でもしてみないかということになった。私は、祭の実践者としての自信はあるが、理論的カリスマが要るということで、中沢新一さんが浮かんだのだ。谷岡さんと中沢さんは親しいから紹介するという。
だから勇躍、会いに行った。
2時間ほど時間を割いていただき、充実の時間だった。私の今までの知見の上にたくさんのヒントがあったが、とりあえず今日は一つだけ、中沢さんの主張に共鳴したことを述べる。
グローバル資本主義は、金融資本がモンスター化し、世界は崩壊の方向に進みつつある。この動きを阻止するのは、政治によるレギュレーション、調整機能を発揮すること。もう一つは、ローカリズム。私の言う「ふるさと主義」だ。そこに祭の出番がある。祭の本質は、先祖帰り。一族の神である氏神や地域の神である産土神への回帰が岩盤にある。
中沢さんと対話して、体験から得た私の考えは概ね間違っていないという自信がついた。どこまでやれるかわからないが、楽しい気持ちで、やれるところまで頑張ってみる。