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9月16日 happy

9月16日 happy

パーマリンク 2013/09/18 09:57:38 著者: y-ishida2 メール

ドキュメンタリー映画「ハッピィー」を観る。
日本の祭研究で最近親しくなった宗教家三輪さんの推薦が、観てみたいと考えた理由だ。 映画館ではやらない自主上映であり、調べて会場の名古屋港ポートビル会議室へ行ったら、「ヒューマン・アカデミー」という専門学校主催の授業の一環みたいな企画であった。
トム・シャドヤックというアメリカの映画監督が「幸せな国ランキング」で経済力世界一のアメリカが、幸せ度23位という事に関心を持ったのがこの映画を作るきっかけになったらしい。6年間世界中を回って取ったドキュメンタリーだ。
インドの貧民街に生活する男の登場からこの映画はスタートする。職業は車引きの車夫。一日中劣悪な労働環境の重労働に耐え、帰宅するとバッラクのような家から家族全員が笑顔で迎える。男は「私は幸せだと」言う。
次はアメリカの女性だ。トラックにひかれ瀕死の重傷から生き延びるが、顔も体も醜い後遺症に陥る。絶望の淵から立ち上がり、人には悲劇を笑って乗り越える力があると言う。そして「私は幸せだ」。
ここで心理学者ティム・キャサー博士は解説する。「自分が持っていないものを考えるのではなく、何を持っているかを意識することが大切です」。「自分が幸せだと感じる時ドーパミンという快楽ホルモンが脳から分泌されるのです。」ポジティブ心理学といって最近の心理学研究の方向らしい。
この映画のプロデゥースに清水ハン栄治という日本人が加わっているので、日本の幸福度も取り上げる。トヨタの社員の話だ。しかし、それは、過労死で亡くなって悲嘆にくれるその妻の登場だ。世界的にかの有名な、東京地下鉄の通勤地獄をリアルに描写する。続いて、日本の野良着のような民族衣装を着た幸福度№1、ブータンの情報通信大臣の「家や車、洋服といった物質的なものでは心の安らぎを得られません」、というインタビューが入る。この映画は、GDP至上主義のわが国を皮肉る意図があるのではないかと穿ちたくなるような場面であった。
私は「自分の好きなことをやり、それが人に認められ、それで食べていけることだ」とか。「自分の仕事を愛し、家族を愛し、故郷を愛することだ。」等々という幸せ観を持って今まで生きてきたが、最近それは何だか経済も人口も国も自分自身も若くて成長期の幸福感のような気がして来た。今の日本と自分の年齢を考えると、幸福感ももう少し控えめで成熟したものにすべきではないか。
先週私の心から尊敬する人の一文が送られてきた。「毎日朝晩ご先祖に祈りをささげています。朝には、今日も一日良きことができますように。夜は、今日も一日元気で働けたことに感謝します。」と、あった。
到達すべき境地である。

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