市と市教育委員会が主催する市民大学公開講座。
「大震災に備えて ~震災の教訓を未来へ~」
講師は あのとき現職の芦屋市建設部長の谷川三郎さん。
地域の自主防災会とかに関わっている身なれば、聞き逃せない。
とりわけ行政の現場サイドの指揮官だった方のお話し。
「直下型大地震、大津波、大洪水など地域全体が甚大な被害を受けた時には、市役所も、県も、国も 行政の誰もが救助救命に駆けつけてやってくれることは、全く期待できない」
「先ずわが身ひとりを守る。わが身が無事に抜け出せるか。わが家族が身を守れるか、が最優先となる」
「たとえ親子、兄弟、家族のひとりを助け出すにも、家族だけの手足だけでは、目の前の家族すらも助け出せない事態に陥る」
「隣り同士、ご近所町内地域で呼びかけ合い、助け合うことが最大の救急救助の第一歩、第二歩、第三歩となっていくのだ」
芦屋市人口8万7千人で亡くなった方は450名。
市役所建設部・消防署など職員と消防団員が納めさせてもらった犠牲者は65人。大半は地域の住民たちが自らの助け合いの中から救命救急活動をして、なおかつ助けきれなかった方々が大半であった。
これが激甚被災の実態となったことは、語り部として伝え続けなければならない現実である、と。
「自分の身は自分で守る」
(逃げ道は自分で見つける)
(逃げ道は知っている。覚えている)
幼いときから親が子どもに身につけさせるべき第一歩であり、学校や役所がやってくれる事柄ではない、のだ。
・・・・「わが町の防災マップ」
行政が各家庭に一部づつ配布して足れりとする意識とやりくちのなんと空虚なことか・・。