「親父の小言」:
「福島県・大聖寺の暁仙和尚(青田暁知)のことばより」
「親の小言と冷酒は後で効く」という。
真新しい言葉はないのに、何故か気持ちが安らぐ…。
人間としての大切なことが詰まっているからだろう。
いささか長いが、全文を書き留めておく・・・・:
朝機嫌よくしろ
(朝から不機嫌な顔をするな)
人には腹を立てるな
(人には寛容になれ)
恩は遠くから返せ
(人に受けた恩は一生忘れるな)
人には馬鹿にされていろ
(いつも謙虚でいろ)
年忌法事をしろ
(先哲を大事にしろ)
家業は精を出せ
(手を抜かず仕事に励め)
働いて儲けて使え
(遊ぶなら自分で稼いだ金の範囲内で遊べ)
人には貸してやれ
(自分に余裕がある時は貸してやれ)
女房は早くもて
(いつまでも遊んでいたらアカン)
ばくちは決して打つな
(賭け事は身を滅ぼす)
大メシは喰うな
(腹8分目が体に良い)
自らに過信するな
(何事にも慎重に)
火事は覚悟しておけ
(天災に備えて準備をしておけ)
戸締まりに気を付けろ
(戸締まりと火元に気を付けろ)
拾わば届け 身につけるな
(他人の物を盗るような情けない人間になるな)
何事も身分相応にしろ
(人生、見栄を張らずに質素に暮らせ)
泣きごとは云うな
(同情されないように黙々と頑張れ)
人の苦労は助けてやれ
(苦労している人には自分の事を後回しにしてでも助けてやれ)
火は粗末にするな
(火の始末はしっかりしろ)
風吹きに遠出をするな
(悪天候で出かけるときは怪我に注意せよ)
年寄りはいたわれ
(年長者を大切にしろ)
子の云う事を八九きくな
(相手の話も聞け。でも子は信じろ)
初心は忘れるな
(初心は 決して忘れるな)
借りては使うな
(安易に借金はするな)
不吉は云うべからず
(取り越し苦労はするな、言うな)
難渋な人にほどこせ
(人が困っていたら手を差し伸べよ)
義理は欠かすな
(義理を欠くことがあってはならない)
大酒は飲むな
(酒は楽しく飲め)
判事はきつく断れ
(自分が責任の持てない相談事には乗るな)
貧乏は苦にするな
(人生を楽しめ)
水は絶やさぬようにしろ
(水の無駄使いはするな)
怪我と災いは恥と思え
(自分の不注意で他人に迷惑をかけるな)
小商もの値切るな
(無駄に値切るな)
産前産後大切にしろ
(産前産後の身体はみんなでいたわれ)
万事に気を配れ
(周りの人や環境に気を遣え)
家内は笑ろうて暮らせ
(いつも明るく笑顔に満ちた家庭)
・・・・・・・・ 以上
「親父の小言」:
「福島県・大聖寺の暁仙和尚(青田暁知)のことばより」
「避難訓練コンサート」なるものが開かれるという。
3月11日のあの日 その時刻に。
考えたなあ。 いいねえ。
たった2年で 遠い日のできごとになってしまいそうなご時世に。
多治見市で行うという。
県警察音楽隊の演奏するコンサートの最中に「訓練」を開始する、と。
同じような企画があちこちであるようだ。
「いいこと」は いいものだ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gifu/news/20130217-OYT8T01017.htm
「パラダイム」「パラダイムシフト」
久し振りに この話を聴いた。
・・2011.3.11.東日本大震災、巨大津波。
そして配管が損なわれた原発。 そして苦も無く押し流され水没した原発。
さらに無停電装置であるべき原子炉・使用済み核燃料貯蔵所で起こした電源喪失という人災。
あげくは原子炉建屋・装置群の自己爆発事故と放射性物質の放出・被爆人災事故。
世界中が震撼し、いまなお危険と恐怖に落とし込んでいる日本の原子力発電所・貯蔵所が50余ヵ所。
ドイツ、イタリアの反応は早かった。 原発稼働を可及的速やかに全停止へと国家・国民が即断した。
地震帯、海岸線に立地しないアメリカでさえ、原発依存からの決別が国民的合意。
火山・地震源の上に建つ日本の原子力発電依存をつづける列島国家。
この異常さに直ちに反応した人々と、遠い対岸の火事ごととする人々。
この一世紀ほど、とりわけこの半世紀は金太郎あめ的に列島ごと画一的な価値観、規範に動作してきたなかで、今回ほど地方格差が表れたのは、まさにメズラシイこと。
神も仏も人の営みも何もかも、丸ごと海の藻屑に持ち去って行ってしまった大津波。
規制の規範も一発の亜臨界的爆発で次世代次々世代まで住むことも許さない原発爆発事故。
規範も価値観もまるきりひっくり返った東北地方。
再稼働の恐怖におののく近畿圏。
無機質に繰り返された巨大停電の首都圏。
まさにパラダイムシフトした。
それにしても ものつくり王国の東海圏のモヤモヤ感はいかがなものか。
海(大津波)の脅威に加え、山(大洪水)の脅威。
若狭、駿河の原発に挟まれた脅威が実感されていない。
人口急減・活力喪失の直撃が始まっているというのに・・。