ひさしぶりに 旧交を温めた日だった・・
いま彼は、中山間地のふるさと再生に情熱を注いでいる。
日本地図のど真ん中に位置しながら、中央から、都会から疎外され続ける里。
単線のJRこそ、川沿いに一本通っている。
日に上り列車・下り列車が20~30本走っているが、
列車通学に使えるのは数本づつしかない。
町の面積の90%以上が山林。 ヒノキ・スギをしこしこ植えてきた。
収伐できるほどになったいま、丸太を市場に出しても大赤字の値しかつかない。
丸太を売っては食っていけない世に変わってしまったのだ。
そこで製品、商品にまで木を加工して世に出したい、という。
・・・
議論の結論は、「手仕事が ふるさとを再生する」。
江戸・幕末から維新後の世の時代のように、
「手仕事」「匠の知恵」「木地師の技」の復活・伝承を再生させること、だ。
手仕事。 木材造形。 指物。 木地師。 曲げ。 ホゾの技。
農業。 林業。 木地師。 ロクロ師。 ・・・
高温多雨。 水の恵み。 山の恵み。 木の国。 木の文化。
再生の道は 見えている。
いい気分のひとときだった・・。