《新・森田実の政治日誌》というWEB-BLOGがある。
そこで、
【いま政治が重視すべき二つの提案/
「国土強靱化」と「防災・減災ニューディール」】
http://moritasouken.com/sC1018.HTML
以下は、森田実さんが[『日刊建設工業新聞』6月12日号の「建設放談」欄に執筆した一文]である。
【・・以下、長文であるが 全文を 採録しておく】
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【 「政は民を養うに在り」の「養う」を、私は「大切にする」と解釈している。
『中国歴史文化事典』(孟慶遠主編、小島晋治・立間祥介・丸山松幸訳、新潮社、1998年刊)によると、
禹(う)は「夏王朝の創始者とされる伝説上の人物」。最近、実在が証明されたそうである。
禹は「堯」の時代に夏伯に封ぜられ、「舜」の時代に司官(司工=工程を管理する官職)に任命された。
堯・舜の時代に洪水が禍をなし、禹が治水の命を受け、努力・工夫して洪水の征服に成功した。
この結果、河の周辺に人々が住むことができるようになった。
また、禹の時代に井戸が掘られ、車を造る技術が発明された。
禹の時代に国家の原型がつくられた。これらの業績により舜の死後、禹は天子の地位に就いた。
「政は民を養うに在り」は禹の言葉として『書経』のなかに記録されている。この言葉のあとに政治のあり方を示す重要な言葉がある。
「正徳、利用、厚生、惟れ和せよ」である。
政治の根本である正しい道徳と民の力を社会全体のために適切に用いること、国民の福利厚生と豊かな生活のために政府の力を使うこと--この三つの調和こそが、政治をよくする道である、という意味である。
この「禹」の教えは、今日においても有効であると私は思う。最近の野田民主党内閣の政治は、国民に負担のみを課す大増税最優先である。これはよくない。
この「禹」のことを、自由民主党国土強靱化総合調査会会長の二階俊博衆議院議員(元経済産業相)は「国土強靱化宣言」(『国土強靱化 日本を強くしなやかに』相模書房、2012年4月刊)のなかで述べている。たいへん重要な指摘である。
二階俊博国土強靱化総合調査会会長は、深い知識と経験にもとづいて国土強靱化を提唱している。
二階俊博国土強靱化総合調査会会長の「国土強靱化宣言」は非常にすぐれた歴史的思想的文書である。
禹の「正徳・利用・厚生」の三位一体論から説き明かし、今日の日本の政治の方向を示している。
いま、日本は東日本大震災を乗り越え、新たな自然災害に備えるために日本の国土を強靱化し、国民の生命と財産を守り抜こうとする重要な基本政策の文書である。
自民党は国土強靱化のために10年間で200兆円の社会資本整備のための投資を提案している。これによってデフレ不況を克服しようとの計画でもある。
公明党も、大変すぐれた「防災・減災ニューディール」政策を提唱している。
「防災・減災ニューディール」は、来るべき巨大な自然災害から国民の生命を守り抜こうとの強い決意のもとに作成されたものである。
「防災・減災」という今日の国民的課題の解決のため、10年間で100兆円の社会資本整備のための投資を行うとともに、これによってデフレ不況を打破し、成長経済を実現し、同時に財政難をも克服するという「世直し計画」である。
公明党の「防災・減災ニューディール」は理性的であり現実的である。
自民党の「国土強靱化」と 公明党の「防災・減災ニューディール」は、投資額において差異はあるが、防災・減災とデフレ不況脱却という二つの政策目標において共通している。同じ思想に立っている。
両党に対して「国土強靱化」と「防災・減災ニューディール」の協調と合体を要請したい。
野田民主党政権の終焉は近い。
自民党と公明との両計画の実施の日は必ず来ると思う。】
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