今朝 消防署のサイレンが鳴りはじめた。
スワ!何事か。
今日は伊勢湾台風の日だから、防災訓練か?
どうやらボヤ火災らしかったが やはり緊張した。
昭和34年9月26日は、
忘れようのない台風15号の直撃を受けた日。
直撃を前に、住民は避難場所へ。
当時、地域の自警消防団最年少組の団員。
地域の見回り留守隊として居残った。
何軒もの家が倒れ、屋根壁が吹き飛ばされる。
猛烈な風の圧力と 途切れることなく殴りつけてくる豪雨・・。
深夜突然に、うそのように風が止み、
夜目にも真っ青な青空がひろがる。
満天ではないが、キラキラと吸い込まれる星空。
身体も目も固まった。
台風の目は 小一時間も続いた。
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「昭和20年7月ごろ、遠州灘から発進した戦闘機が、
真昼時に超低空飛行で迫リ来るときに、
固まってしまった自分があった」のを、
無風無音の、静寂の台風の目の中で連想したこと・・・、
いまでも想い出す。
操縦桿を握る飛行士の姿が脳裏に焼きついている。
機銃掃射の弾を自分は被弾しなかったが、
近所の叔母さんが肩を射抜かれておられた・・。
伊勢湾台風の目の中の満天の星空と、
グラマン戦闘機の銃座の姿とは、
幾つになっても セットになって思い出される・・。
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昭和29年9月26日の洞爺丸台風。
昭和33年9月26日の狩野川台風。
昭和34年9月26日の伊勢湾台風。
統計上、台風襲来の特異日。
きょう平成20年9月26日は、
おだやかに夜が明け、おだやかに過ぎていく。
今年は本州を直撃する台風がまだ来ていない・・。