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きょう知立市で一面の麦畑を見かけた。
早まった梅雨入りで、麦刈りのお天気模様が待たれる様子。
時まさに「麦秋の候」
このごろ、稲刈りあとに裏作で 麦を作る農家がほとんど無くなった。
農家は農業だけでは喰って行けなくなった。
オフィスへ、工場へ働きに出て、”お百姓”をやらなくなった。
今から50年近く前、資源輸入・加工工業貿易立国で,
所得倍増計画路線で高度成長していく国へ。
鉄鋼・造船・自動車・電器など工業製品の輸出促進のため、
材木・麦など穀物・オレンジなど果物・乳製品など畜産品と、
林産品・農産物の自由化(関税撤廃・引き下げ)が、国策としてバーターですすめられた。
つまり、林業・農業を犠牲にして, 工業立国へ突っ走って行った。
(米こそは日本人の主食品として輸入量制限をしたが・・)
おかげで所得は倍増し、人口増加と都市化・核家族化も進んだ。
持家の国策は、樹の国・木の文化の国の人びとが、目の前の山の樹を使わずに、はるかロッキー山脈の森林地帯の外材・輸入木材を使って「木の家に住む文化生活」を愉しんでいる。
麦を作らない”お百姓”がパンを食べ、
スギ・ヒノキの山持ちが、外材の集成材の木造・高気密高断熱の文化住宅に住む。
冬場に麦を作付けするなんて知らない後継ぎが、
田んぼは、JAにマル投げで稲の田んぼを維持する時代・・・。
”麦秋”なぞの言葉は”死語”だな。
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