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「和食が無形文化遺産登録」
「進化すれば廃れない」・に・・
(2013.12.24.中部経済新聞・生活欄FOOD)
・・(リード記事部分を引用:)
「朝食にご飯とみそ汁、焼き魚といった定番は
家庭の食卓から姿を消しつつある。」
・・そして、和食の特徴は「一汁三菜」のはず。
季節感、日常食、手作りする料理。
「行事食」それに簡便な「おにぎり」の食文化・・。
ところで、
この秋、マスコミ・広告業界がはしゃぎ始めた・・
「和食が世界遺産に」
「老舗の料亭で京都の和食を堪能する旅」
「寿司、和食の食文化が欧米で大ブーム」
「和の達人シェフが奨める簡単家庭料理」 ・・・
・・・
どうもおかしい。
マスコミメデイア・ジャーナリストを肩書きに付ける皆さん、
早とちり気味で、どこかはしゃぎすぎていませんか。
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高温多雨といえ、気候温暖・春夏秋冬の四季の気候と
肥沃の大地・潤沢な水の恵み・海の幸・山の幸・里の幸。
食材に旬あり。 この季節感。
食材の貯蔵の技。 漬物干物など保存食。
おにぎりはじめ携行食のおいしさ。
”おふくろの味”日常食の多彩さ。深い味わい。
”うまみ”を引き出す知恵。 隠し味の奥深さ。
質素倹約の暮らしの中で、”ハレの日”などの行事食。
”おせち”の込められる夢と願い。
身近な旬の食材で、おいしい食事を作る家庭料理・賄い料理。
ぬか床、みそ醤油、酒・・
みんな子どもの頃の味 そのものだ。
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マスメデイアがはしゃぐ。
昭和の台所、明治大正の勝手場が再現される。
郷土料理・ご当地B級グルメが創作され増幅喧伝される。
料理研究家・栄養学者・医学者・◇◇コンサルタントが、
栄養バランスの良さ、健康食、健康補助食品を並べ立てる。
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待ってくれ・・!
”富士山”が世界遺産になった、とマスコミが騒ぐが、
ちょっと早とちりしていませんか。
「 ”富士山”を山の神とする自然崇拝の日本人のこころとまつわる無形有形のもろもろの文化」が”世界文化遺産”の登録されたのだ。
日本の文化を誇りに思う。
”和食”が世界遺産となった、とマスコミが騒ぐが、
寿司バー、和食財の麺やハンバーグが和食文化の象徴でもなかろうに。
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国連教育科学文化機関(ユネスコ)が、この秋登録したのは「無形文化遺産」。
「和食:日本人の伝統的な食文化」
その特徴は:
①多様で新鮮な食材の味わいを活用
②栄養バランスがよく健康的
③自然の美しさや季節の移ろいの表現
④年中行事との関わり
親潮・黒潮に包まれ、太平洋に浮かぶ島国。
亜熱帯に在り気候温暖多雨肥沃な大地。
水の恵み・山の幸・里の幸・海の幸。
多様な、豊富な旬の食材。
おにぎりなど携行食・保存食。多様な調味料。
転変異変に備える質素倹約気質とハレの日の行事食。
ときあたかも「おせち料理」の季節。
語呂合わせの妙・・
田作り(豊作祈願)
黒豆(豆に暮らす)
数の子(子孫繁栄)
きんとん(金団)(金運祈願)
だし巻き(知恵祈願)
昆布巻き(喜ぶ)
えび(腰が曲がるまで長生き)
”おせち”とは「お節」。
五節句というように ひな祭り、端午の節句、重陽の節句のように、
季節ごと、年中行事ごとに”和食の””食文化”がある。
日本 っていいなあ。
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