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2011年3月11日14:46 東日本超巨大地震発生。
直後30分も経たずに襲来した、超特大の大津波が急襲。
東京電力が商用原子力発電所として、
社運をかけて40年前に、稼働にこぎつけた、
福島第一原子力発電所(原子炉6基)。
福島県西部:浜通り地方と呼ばれる、太平洋岸。
自家用の港湾施設を持ち、広大な敷地の海岸側には、
貨物船・小型タンカーが接岸できる。
海寄りには、自家用燃料タンク、自家発電施設、保管倉庫。
その奥に、原子炉の保守維持管理に必要な建物・設備。
そして、原子炉6基が並ぶ。
この一角は、外界とは隔離された、自立できる工場配置。
発電所の運転と、天変地変・事故非常時対応のミニコンビナート。
今回の超巨大地震では、想定を超えた「地震」にも、このミニコンビナートは、設備損傷もダメージは無かったかもしれないが、
特大・大津波で海側の埠頭港湾施設・燃料タンク、自家発電関連設備が、「高さ14mもの津波に呑み込まれ、打ち壊され、一旦は水没し、「津波」に持ち去られてしまった。
原子炉の緊急冷却用真水貯水槽や、動力源の自家発電用油タンク、ポンプ・給排水パイプラインあたりも まるきり流失するやら、使用不能なほどにダメージを受けたに違いない。
津波に運ばれてきた大量の海水は、もろもろの設備機器装置に、再起不能な損傷を与えたであろう。
水圧・空気圧の調節や、真水を使っての冷却水の注入・排水も、自家用電気で。 その自家発電が、油もポンプもパイプラインも、津波にさらわれ、塩水で作動できなくなっている、と思われる。
原子炉は、燃料棒も制御棒も自家発電力・モーターの駆動で操作するであろうのに、運転制御・保安異常時安全装置が機能喪失状態で、停止した原子炉の熱さましを強いられる。
保安設備を喪失した原子炉の制御は、想定マニュアルにもない、難儀な対応を強いられる。
スタッフの叡智と、勇気にエールを送りたい。
【写真】東京電力福島第一原子力発電所。by jp.reuters.com/
(商業衛星ISIS/デジタルグローブの提供)
原子力発電の「安全三原則」は、
「停める。 冷やす。 閉じ込める。」
このたびの大地震では、運転中の原子炉3基は、ただちに停められた。
「冷やす」冷却装置群のうち、少なくとも冷却装置を起動運転する、自家発電装置が壊れ、失われ、「冷やす」装置と、運転制御盤が電源が無く作動しない。
操縦席コックピットと、飛行制御の尾翼を失った飛行機が飛び続けているがごとき危機的状況にある。
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