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弟子の子路から君子の資格について聞かれた孔子が答えたなかから、修己治人の学、つまり、上に立っ者がどうしても身につけておかねばならない学問として〃帝王学″が生まれた。
日く「 原理原則を教えてもらう師を持つこと。
直言して入れる側近を持つこと。
よき幕賓(パーソナルアドバイザー)を持つこと 」。
この〃原理原則″を見つけ、原論の筋に立ち続けることは至難である。昔は通用したが今は通用しないでは、原理原則の価値がなく、いついかなる時代にも、場所にも通用するべしと頭で分かっていても、仕事の現場で動じることなく信じて言動するには、相当な知識、見識、胆力を要する。
孔子、子路に遠く及ばないわが身なれば、せめて原理原則を見つけるため、情報、事件の発生源にできるだけ近づき、発生現場に目と耳を据えて情報を評価し判断したい。
現場で現物を確認し、位置と方位を見定めて、仕事を現実処理していくのが精々である。
地図帳と航空写真集が、お前の頭は晴れているか、三半規管は作動しているかとでも言いたげに、今日も机の傍らに鎮座している。
[この項:初出稿:1987.12.機関誌TOKAI vol-no.379]
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