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インスタントラーメンは、たぶん日本人初の発明だろう。
ニッポン発の文明・文化のひとつだと思う。
日高の昆布、ひじき、ジャコ、身欠きニシンとも違う。
干しぶどう、干し柿、干し大根とも違う。
梅干し、なれ寿司とも違う。
もうひと手間かけるとすぐ食べられる状態になる。
とき、ところを選ばずの携行食品で、
千年来の乾飯(kare-i-i 握り飯)の知恵、文化を超える。
10代の終わりごろ、素人の無謀登山だが、
飛騨乗越から槍ヶ岳を目指した。
ビバークし 雷鳴土砂降りの中でかじった、
あの日の チキンラーメンが忘れられない。
マグロの缶詰、するめ、キャラメルより、チキンラーメンだった。
半世紀経っても、一杯のチキンラーメンは おいしい。
日清食品の製造開発で、瞬間油熱乾燥法の「技あり!」。
熱湯のひと手間で、いま世界のすみずみで、愛され食される。
ヒトの生きざまの本源に合う「ものつくりニッポン」の本質なのだ。
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