22『”おいしい”が一番の生きがい』

今、旬の女性 ガーデンカフェギャラリー「兼山窯」
主宰丹羽美代子
「ガーデンカフェ ギャラリーかねやま」を訪れた人は、お庭の花あしらいと室内の上品なしつらいに気がつかれたことと思う。このギャラリーの女主人・丹羽美代子さんを紹介します。

若い頃から器と花が大好きであった。
学校を出て、会社勤めをした後、陶芸作家と結婚。子育てをしながら、土岐市で花屋(ポプリ)を経営していた。同時に花の教室も開き、結婚式場の活け込みやブーケ作りもしていた。頼まれればガーデンデザインなどもしたりと幅広く活躍する。
丹羽美代子さん
兼山窯 そのかたわら自分を より磨くことも怠らずで、食べることにも興味があり、煎茶教室の家元堀尾先生について、煎茶道と普茶料理を学び、靖風流「美心」の免許皆伝となった。(普茶料理とは 黄檗宗の寺で調えられる中国風の精進料理をいう)
可児市兼山町には鎌倉時代から甕(カメ)を焼いていた窯があった。永い間ずーっと途絶えていたが、昭和46年、金山城址のある古城山の山麓の兼山窯を譲り受け、兼山焼の復興をした人が、美代子さんのご主人である。


いまから3年前に土岐市の花屋を閉めて、ご主人の工房に移り活動するようになった。この地に本格的なギャラリーカフェを経営しながら、フラワーアレンジメント、園芸教室と普茶料理の教室を開いた。

日本フラワーデザイナー協会本部講師や、岐阜県寄せ植え華道協会理事などの仕事も多い。とくに季節の花盛りの春や秋は、あちこちへ走り回っているほど忙しい。
2006年は「ドームやきものワールド」のテーブルコーデイネートコンテストに、
「ふだん着で楽しむクリスマス」と題して出展し事前審査で優秀作品に選ばれた。
ドイツ風に可愛くコーデイネーとされた作品で、見る人にすてきなひとときを夢見させていただいた。
第15回「花の都ぎふ」花ざかりコンクール店舗部門では金賞の栄誉に輝いた。
日頃の努力とセンスの良さが認められたことと思う。
普茶料理 お客さまのからの要望に応えて2006年6月からは、予約をすればギャラリーカフェで普茶料理もいただけるようになった。
普茶は季節の野菜を主として、そのそれぞれの持ち味を失わないように、手間ひまかけて調理してある。
皿数も一汁七菜、ニ汁九菜など素朴な中にも豪華に感じる。ご主人作のすてきな器を使う。
テーブルコーデイネートされて、いただく料理はとてもおいしく、みなさん お口がほころびます。


美代子さんも、「おいしい」という声が聞かれると、「ああ よかった」と。「喜んでいただくのが今の一番の生きがいです」と・・。
将来の夢は?今後どのように生きてみたいですか、とたずねてみた。

「残された人生は3分のTぐらいかな?
忙し過ぎた自分に、これからはもう少しスローな時を過ごしたい。
身体を健康にし、日本中の美しい所へ行き、
味わいのある地方のおいしいものを食べ歩きたい。
静かな時の中で老後を過ごすのかな。」今日も花に囲まれ、
いきいきと働いておられた。

2007・01紹介C/T