13『森の中で、隠れ家レストラン』

今、旬の女性レストラン経営
水野もと子
水野もと子さん瑞浪市日吉町の山の中に、予約制レストラン「ウイークエンドハウス」がある。

扉を開けて中に入ると、ここでしか感じることのできない、水野家の個性的なインテリア空間がひろがってくる。

21年前まで、愛知県小牧市で自動車板金塗装業と中古車販売業を営んでいたが、同居するため親の住む瑞浪市に移り住むことになった。
 山林を切り拓いたアメリカの山小屋風の自宅を訪ねて来てくれる友人たちが、ここに来ると気分が良い、癒されると言う。でも、この近くにはものを買う店もなく、食べる店も無い。手料理を作って食べてもらっているうちに、無料だと何度もたずねてこれないし、手土産を買う気遣いもする。いっそ有料にしてレストラン風にしたらどうか、と言われるようになった。また若い頃から「自分の店を持つ」のが夢でもあった。
今でこそ、隠れ家レストランが流行しているが、当時は参考にするモデルもないし、料理も好きなだけで専門的に習ったこともない。
 試行錯誤の連続で、どうにかオープンすることになった。以前から趣味で作っていた「手作りベーコン」を使って、ミートローフ、マフインが得意料理だった。
始めてみると、もの珍しさもあり、クチコミでお客さまがどんどんひろがっていった。
その頃は両親の面倒も看るので、土、日曜日にだけ営業していた。
9年目を迎えた現在は、水、木、金曜日が創作料理の予約食事会とテイ―ルーム。 土、日曜日、祝日は一品料理とテイ―ルームでやっている。
水野もと子さん お客さまは、店の中心である水野さんと同じ年代の人たちが一番多い。
広い庭(1300坪)の管理も兼ねて、一年に一度(毎年5月)ウイークエンドフエステイバル、仲間たちの手づくり作品展示即売会を開く。
服、陶器、ケーキ、野菜、キリム、クラフトなど。この山の中の一軒屋に何百人ものひとが集まって、ごったがえすほどの好評だこと!
今どきは中高年夫妻が、このような店を持ちたいという夢をもった人が多いようで、見学者が絶えない。
いつか「やっと店が持てました」と連絡されると、とてもうれしい、とか。

二人の娘たちも嫁に行き、ご主人は自営業からサラリーマンになり、土、日曜日は手伝いをされている。
奥様の夢のよき理解者であったからこそ、ウイークエンドハウスはいつまでもにぎやかに続いてきた。
まだ50歳台半ば。
水野さんの人脈の多さと人あたりの良さが、
多くの人、ひと、人を呼んでくるのだろう。
リピーターも多いので、料理に工夫を重ねる努力を怠らず、
日々、生き生きと動きまわり、
楽しんで生活する女性(ひと)です。
紹介者C/T