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五条川サクラ並木道を 都市計画道路が横切る。
架橋工事に辛うじて保存されたモミジの樹 1本。
伊勢湾台風後、所得倍増計画・高度成長初期に、
県営住宅が開発され、桑畑・サツマイモ畑の一帯は収用された。
イモ掘り作業の休憩は いつもこのモミジの樹の木陰だった。
若木の頃を覚えていると言った親父さま。今、樹齢推定80年。
このモミジの樹は 幼少の頃の わが身の一里塚。
年年歳歳、供に旅するお地蔵さんのような存在。
南天の葉っぱが添えられた、おせち料理、赤飯。
なにかめでたいことがあった日に、おふくろが作ってくれた。
葉っぱに含まれるナンジニンとかいう成分は殺菌作用があり、食べ物が傷むのを抑える。 船酔い、二日酔いには葉っぱをかじるとよい、とは随分あとになって知った。
不浄を清める木として便所の近くに植える。庭木の本が紹介する。
無病息災、長寿を呼ぶ木として、杖や箸に重用される。
「難を吉に転じる、縁起の良い木」。
まもなく この実を好んで食べるムクドリがやってくる。
花言葉は「わたしの愛は増すばかり」「深すぎる愛」とか。
赤い実、白い実の時節に「誕生花」という不思議な”花”。
まちづくり活動拠点施設とされた「小弓の庄」。
明治42年ごろ 加茂郡銀行羽黒支店として建築され、五条川小弓橋の近くに復原・公開されて10年。
表側のサクラの木はよく目にするが、落ち着いた裏庭は目立たない。
モミジの色づきが 美しい。
五条川のサクラ並木道。 ソメイヨシノ。
ところどころに ヤマモミジが。
地元の保育園前(いまは 子ども未来園と改称)。
どの教室からも眺められる位置。
子たちはこの下を毎日通う。
お父さんお母さんも、通ったモミジ。
子どもたちも孫たちも、通い見上げるモミジの樹。
サクラとモミジ。 無言の教え。
傍のものが とやかく言うのは野暮というもの。
思いっきり色づいて、葉を落とし、
新しい春のために 冬ごもりにとりかかる。
今年の秋も しずかに過ぎていく。
通りすがりに足を止めて、見とれた紅葉。
生まれてこのかた古稀の歳月、
春には 花のサクラ。 秋には 紅葉。
毎日 この下を通る。
空気みたいな存在。
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